Q
株式会社QDレーザ
QD Laser, Inc.
14億円売上高(FY2026)
-7.3%ROE
87.9%自己資本比率
40財務健全性スコア
KEY METRICS
主要財務指標
FY2026の売上高は14億円(前年比+4.9%)。営業利益は-3億円(営業利益率-23.8%)、当期純利益は-4億円。総資産56億円に対し自己資本比率は87.9%、ROEは-7.3%。電気機器の中央値(ROE 8.2%)を下回る水準。営業キャッシュ・フローは-5億円の流出、現金及び現金同等物は27億円。
開示値を定型文に流し込んだ自動生成の概況です(LLM不使用)。株価(終値)2,003円2026-09-04
PER—
PBR17.14倍
配当利回り—
時価総額(概算)838億円
株価はYahoo Financeの公開データによる参考値。PER・PBR・利回りは最新有報のEPS・BPS・配当との組み合わせ計算です。売上高14億円+4.9%
営業利益-3億円+26.8%
当期純利益-4億円+19.9%
総資産56億円
純資産49億円
営業利益率-23.8%
ROE-7.3%
自己資本比率87.9%
EPS-8.6円
BPS116.9円
1株配当—
配当性向—
従業員数—
INDUSTRY POSITION
業種内のポジション
ROE-7.3%中央値 8.2%
営業利益率-23.8%中央値 7.0%
自己資本比率87.9%中央値 61.0%
健全性スコア40.0点中央値 65.0点
帯は電気機器(159社)の下位25%〜上位25%、縦線が中央値、丸が当社の値です。
FINANCIAL HISTORY
業績推移
資産
負債・純資産
| 年度 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期純利益 | 総資産 | 純資産 | EPS | ROE | 自己資本比率 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| FY2026 | 14億円 | -3億円 | -3億円 | -4億円 | 56億円 | 49億円 | -8.6 | -7.3% | 87.9% |
| FY2025 | 13億円 | -4億円 | -4億円 | -4億円 | 55億円 | 52億円 | -10.7 | -8.5% | 94.8% |
| FY2024 | 12億円 | -6億円 | -6億円 | -6億円 | 61億円 | 57億円 | -15.4 | -11.4% | 92.1% |
| FY2023 | 12億円 | — | -5億円 | -6億円 | 49億円 | 44億円 | -15.2 | -12.4% | 90.1% |
| FY2022 | 11億円 | -9億円 | -9億円 | -9億円 | 40億円 | 36億円 | -25.2 | -24.7% | 88.9% |
| FY2021 | 9億円 | -7億円 | -7億円 | -9億円 | 47億円 | 38億円 | -32.9 | -23.1% | 81.5% |
| FY2020 | 8億円 | — | -12億円 | -12億円 | 29億円 | 17億円 | -72.2 | -71.7% | 59.3% |
| FY2019 | 10億円 | — | -10億円 | -10億円 | 30億円 | 21億円 | -850.8 | -48.8% | 71.1% |
| FY2018 | 7億円 | — | -11億円 | -11億円 | 12億円 | 2億円 | -18,690.7 | -459.0% | 20.5% |
| FY2017 | 6億円 | — | -8億円 | -8億円 | 19億円 | 12億円 | -13,426.6 | -69.0% | 63.3% |
営業CF-5億円
投資CF-9億円
財務CF4億円
現金及び現金同等物27億円
SEGMENTS
セグメント別売上
Laser Device Business12億円
Laser Optical Solutions Division2億円
セグメント名はXBRLのタクソノミ名(英語)です。日本語の区分名は下の「セグメント情報」本文を参照してください。
MAJOR SHAREHOLDERS
大株主
| 順位 | 氏名・名称 | 持株比率 |
|---|---|---|
| 1 | JP JPMSE LUX RE UBS AG LONDON BRANCH EQ CO(常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行) | 1.3% |
| 2 | モルガン・スタンレーMUFG証券株式会社 | 1.0% |
| 3 | 石井 良明 | 0.9% |
| 4 | BNY GCM CLIENT ACCOUNT JPRD AC ISG (FE-AC)(常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行) | 0.9% |
| 5 | 株式会社SBI証券 | 0.7% |
| 6 | JP JPMSE LUX RE SOCIETE GENERALE EQ CO(常任代理人 株式会社三菱UFJ銀行) | 0.6% |
| 7 | 川本 敏江 | 0.6% |
| 8 | 野村證券株式会社(常任代理人 株式会社三井住友銀行) | 0.6% |
| 9 | 松井証券株式会社 | 0.5% |
| 10 | 高橋 功 | 0.5% |
INTERIM RESULTS
中間期の業績(半期報告書)
| 中間期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 純利益 | 営業利益率 | 自己資本比率 | EPS |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| FY2026中間(〜2025-09-30) | 6億円 | -2億円 | -2億円 | -2億円 | -26.8% | 95.9% | -3.9 |
| FY2025中間(〜2024-09-30) | 6億円 | -3億円 | -3億円 | -3億円 | -52.8% | — | -7.3 |
| FY2024中間 | 6億円 | -2億円 | -2億円 | -3億円 | -38.1% | — | -6 |
半期報告書「主要な経営指標等の推移」からの抽出値です。中間期の利益は通期の約半分に相当するため、年度データとの単純比較はできません。
HUMAN CAPITAL
人的資本
平均年齢51.08歳
平均年間給与831万円
平均勤続年数7.72年
提出会社(単体)ベースの開示値です。
REMUNERATION
役員報酬
| 役員区分 | 報酬等の総額 | 員数 | 1人あたり |
|---|---|---|---|
| 社外取締役 | 19百万円 | 6 | 3百万円 |
ANNUAL REPORT TEXT
有報本文
事業の内容8,950字
3 【事業の内容】当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社、非連結子会社QD Laser Deutschland GmbH(ドイツ)、QD Laser America,Inc.(米国)で構成されております。当社は半導体レーザ(※)技術を用いた製品の開発・製造・販売を行っており、レーザデバイス事業とレーザ・オプティカルソリューション事業を展開しております。非連結子会社QD Laser Deutschland GmbHはレーザ・オプティカルソリューション事業が取り組む視覚情報デバイス機器に関する欧州での治験結果の維持管理を目的としております。非連結子会社QD Laser America,Inc.は同じくレーザ・オプティカルソリューション事業が取り組む米国での網膜投影製品の販売対応を目的としております。なお、2026年4月より、従来「視覚情報デバイス事業」としていた報告セグメントの名称を「レーザ・オプティカルソリューション事業」に変更しております。この変更は報告セグメントの名称変更のみであり、セグメント情報に与える影響はありません。なお、前事業年度及び当事業年度の報告セグメント情報についても、変更後の名称で開示しております。 当社のコア技術として、下記6点があります。● 半導体結晶成長・・・MBE法(Molecular Beam Epitaxy法、分子線エピタキシー法)を用いて半導体結晶を半導体基板上に一原子層ずつ成長させる技術です。当社レーザ製品はこの半導体結晶から製造されます。● レーザ設計・・・用途毎に所望の機能を満たす最適な半導体レーザを設計する技術です。例えば精密加工用半導体レーザでは15psの超高速パルスを実現しています。● 小型モジュール・・・半導体レーザは半導体レーザチップをパッケージの中に実装しますが、そのパッケージのことをモジュールと言います。当社は波長532nmや561nmレーザを実装した世界最小クラスのモジュールを製品化しました。● VISIRIUM Technology・・・超小型レーザプロジェクタから、網膜に直接映像を投影する技術です。● 回折格子・・・半導体レーザ内部に波長を選択するための周期100ナノメートル程度の凹凸を作り込んでおり、これを回折格子と呼んでおります。これによって、レーザ波長の精密制御が可能になり、黄緑(561nm)、橙色(590nm)等の半導体レーザを商用化しました。● 量子ドットレーザ・・・量子ドットレーザとは、直径約10nm(ウイルスの1/10程度のサイズ)の半導体量子ドットを活性層に用いて、光を増幅、発振する半導体レーザです。この量子ドットレーザは、1)摂氏マイナス40度から120度近辺まで電流無調整で動作する、2)200度以上の超高温でも動作する、3)高信頼で長寿命である、4)シリコンフォトニクスチップに低雑音でレーザ光を導入できる、という優れた特長を持っています。※ レーザ(Laser)とは、Light Amplification by Stimulated Emission of Radiation(誘導放出による光増幅放射)の頭文字を取ったもので、共振器を用いて電磁波を増幅して得られる人工的な光であり、指向性や収束性に優れ、また波長を一定に保つことができる等の物理的な特長があります。 (レーザデバイス事業)当社のレーザデバイス事業は、結晶成長を自社で実施し、半導体レーザチップ加工及びモジュール実装を、社外協力会社に製造委託する水平分業体制によるファブレス製造を実現し、ハイエンド技術を基にした事業となっております。当社は半導体レーザの特性を決める活性層成長を担っており、特に量子ドットの結晶成長については他社にはないノウハウを有しております。また、研究機関からの基礎技術の研究開発や、メーカの新規アプリケーションの光源開発を行う開発受託業務も行っています。 当社の技術が使われている製品は以下のとおりとなっております。名称用途等 1240-1310nm量子ドットレーザ 半導体レーザの活性層(発光部)に量子ドット構造を採用しており、温度安定性に優れ、高温にて動作可能です。この温度安定性により、従来の量子井戸レーザ(※)に比べてレーザの評価や調整を極めて容易に行うことができます。波長1300nm帯でレーザ発振するため、データ通信用の光源として利用されています。※量子井戸レーザとは、一般に使用される光通信用レーザです。 1300nm高温度動作量子ドットレーザ 150℃以上での動作に耐性のある波長1300nm量子ドットFPレーザです。このレーザは砂漠や工場、地中資源探査といった過酷な温度環境下でのデータ伝送やセンシング等様々な応用に適しております。 シリコンフォトニクス用量子ドットレーザ 量子ドットレーザは、1)温度が100℃以上の高温のCPUの近くでも安定して動作する、2)反射戻り光に強いためアイソレータが不要となり低コスト化できる、3)高温度で動作させても長寿命である、という3つの特長があり、シリコンフォトニクス用光源として光コネクタ、チップ間インターコネクトやLiDARなどへの適用・検討が進められております。シリコンフォトニクスチップの設計に合わせて、単一チャネル型だけではなく複数の発光点を持つマルチチャネル型も作製することができます。 1020-1180nm材料加工・センサ用DFBレーザ 波長1020-1180nmの単一モードDFBレーザで、連続動作から短パルス動作まで極めて安定に動作します。単一モード安定性は、精密加工用、LiDAR用、ウエハ表面検査用ファイバレーザの種光、ガスセンシング等様々な応用に適しております。 640-905nm高出力FPレーザ(モニタPD付き) 波長640,660,685,785,830,850及び905nmの高出力ファブリペローレーザで、マシンビジョン、パーティクルカウンター、モーションセンシング、セキュリティ、半導体ウエハ自動搬送機及びレベラー等の様々な産業用途に最適です。 532,561,594nm小型可視レーザモジュール 半導体DFBレーザと非線形光学素子PPLN(周期的分極反転ニオブ酸リチウム)を組み合わせた波長変換技術により、低消費電力を実現しております。DPSS(半導体励起固体)レーザと異なり、100MHzまでのパルス変調動作やピコ秒での動作が可能です。顕微鏡、フローサイトメータ、セルソータ、分光及びセンシング等のアプリケーションに使用されています。 高品質エピタキシャルウエハ 様々な光デバイス・電子デバイス用途に、カスタマイズした分子線エピタキシー(MBE)装置を用いたGaAs基板上の高品質エピタキシャルウエハです。量子ドットウエハには、データコム用温度安定レーザや、220℃までの高温度環境で動作するレーザで、世界最高水準の量子ドット技術が適用されております。 Lantana 波長532,561,594 nmの小型可視レーザとドライバを内蔵したオールインワン型のユニットです。超小型ながらプラグアンドプレイが可能で、シリアル通信制御の単一波長光源のため、バイオメディカル用装置の小型化や設計自由度の向上に貢献いたします。 上記製品を搭載している主な製品機器の一例として、次のようなものがあります。1.光通信・シリコンフォトニクス(※1)名称用途等製品特性・概要 シリコンフォトニクス シリコン基板上に光機能素子を集積し、低コストで高性能な光回路を実現する技術です。現在は量子井戸レーザが使用されていますが、量子ドットレーザを用いたデータ通信、ボード間・LSIチップ間通信やLiDAR等の開発が進められています。 量子ドットレーザを使用することにより、温度が100℃以上の高温のCPUの近くでも安定して動作する、反射戻り光に強いためアイソレータが不要となり低コスト化できる、高温度で動作させても長寿命である、という3つの特長があります。 2.バイオ系検査装置名称用途等製品特性・概要 フローサイトメータ(※2)(細菌検査装置) 細胞の測定装置で、細胞の浮遊液や懸濁液を細管に通し、細胞数の計測、蛍光や散乱光の測定等を、短時間で多量に行います。分子生物学、病理学、免疫学、植物生物学、海洋生物学等各種分野にて応用されております。 世界初の緑・黄緑・橙半導体レーザです。1μm帯DFBレーザ技術と波長変換技術を組合せた小型モジュールになります。黄緑・橙色は直接半導体では発光できない波長帯で、独自の技術をもって実現しております。小型・低消費電力特性を活かし、フローサイトメータ(細胞検査装置)やバイオメディカル用顕微鏡光源として採用されております。 蛍光顕微鏡 蛍光タンパク質や蛍光抗体を標識に用いて、細胞やタンパク質を生きたままで観察できる顕微鏡で、生物学・医学における研究、臨床検査、浸透探傷検査等に使用されております。 3.精密加工名称用途等製品特性・概要 ファイバレーザ(※3) 固体レーザ(※4)の一種ですが従来の固体レーザに比べ、繰り返し周波数の自由な設定が可能、ビーム品質が高い、小型軽量で電気-光変換効率が高い、長寿命といった特長があり、金属やセラミック、ガラス等のマーキング、微細加工、溶接、切断等に使用されます。 1064nm帯短パルスレーザを使用することにより、結晶成長技術、グレーティング設計技術、半導体レーザ設計技術により1064nmDFBレーザのナノ秒、ピコ秒の短パルス動作を実現しております。ナノ秒・ピコ秒の短パルス特性を活かし、ファイバレーザの種光として、多くのファイバレーザメーカに採用されております。 4.各種センサ名称用途等製品特性・概要 パーティクルカウンター(※5) マシンビジョン(※6) 空気中や液体中にある塵・ホコリ・異物・ダスト等をカウントする計測器で、工業用クリーンルームと医薬品・食品及びバイオテクノロジー分野向けとして、主に空気中の浮遊微粒子や微生物を制御・管理したクリーンルームやクリーンベンチの管理目的で使用されます。 640,660,685,785,830,850及び905nmでレーザ発振する半導体レーザで各種センサ、マシンビジョン、パーティクルカウンター、水準器、血液検査計、距離計、半導体ウエハ自動搬送機等の産業用途にレーザを提供しております。 光電センサ 物体の有無や表面状態の変化等を検出するセンサで、工場等での外観検査、自動搬送器、駅のホームドア等幅広い用途に使用されます。 半導体ウエハ自動搬送機 半導体工場内のウエハ自動搬送機に搭載されたレーザを照射し、他機との距離を検出することで衝突を回避します。 名称用途等製品特性・概要 距離計 スマートフォンのイヤホンジャックに挿して電源を入れ、計測ガイド(測定点を表示するガイド)用のレーザを照射させ、部屋の壁面等2点間の距離を測定します。 同上 (レーザ・オプティカルソリューション事業)レーザ・オプティカルソリューション事業は、網膜投影技術を使ったXRグラス用の光学ディスプレイユニットの開発、半導体レーザ・光学技術を応用した産業機器用の光学モジュール・光学ユニットのファブレス製造・販売、および網膜投影製品の企画・開発とファブレス製造を行っています。ファブレス製造とは、製品の企画、設計を自社内で行い、部品及び最終製品の製造及び組立てを協力会社に委託する形態です。当社は、部品及び最終製品の製造・調整に必要な製品仕様、部品リスト、部品仕様書、回路図、実装図、プリント配線板製造データ、組み立て指示書、検査指示書、ソフトウエアを協力会社に供給し、製造および検査を委託しております。また販売に関しましては、法人顧客から試作品や製品の開発を受託するもの、法人顧客へ直販及び代理店経由で販売するもの、一般顧客向けに販売パートナー(代理店、通販業者)を通じて販売するものが有り、各々の製品・サービスの取組みに応じた販売活動を行っております。網膜投影技術とは、超小型レーザプロジェクタからVISIRIUM Technologyにより網膜に直接画像を投影し、装着者の視力やピント位置に影響を受けることなく(フリーフォーカス)、カメラの撮像画像や外部入力されたデジタル情報を提示できる技術で、以前に製品化していた網膜走査型レーザアイウェアの基幹技術です。XRグラス用の光学ディスプレイユニットの技術開発を中心に網膜投影技術の開発を継続して進めており、フリーフォーカスに加えて網膜への投影範囲を大きく拡大し、周辺部にまで明るく鮮明な映像を届けられる技術です。 網膜投影技術の仕組みは以下のとおりとなります。 当事業における取扱い製品とサービスは以下の通りとなります。 ① 網膜投影技術を使った製品は、メガネ型民生用機器、医療用機器、非メガネ型民生用機器を販売しておりましたが、現在は以下の通りの取扱いとしております。医療用機器については2024年度に販売を終了しました。メガネ型民生用機器は、「RETISSA Display」を2018年7月に販売を開始、「RETISSA DisplayⅡ」を2019年12月に販売を開始、RETISSA DisplayⅡ向けの専用のアクセサリカメラ「RD2CAM」を2021年8月から販売開始しましたが、全機種の販売を終了致しました。② 非メガネ型民生用機器として「RETISSA ONHAND」を2023年3月に販売を開始し、「RETISSA MEOCHECK NEO」を2025年10月に代理店を通じて販売を開始いたしました。現在も、両製品は代理店を通じて販売しております。③ 新たな非メガネ型民生用機器として「RETISSA VIEWCLEAR」のテストマーケティングを2026年5月より開始いたしました。本製品は、網膜投影技術を用いたスマートフォン装着型の手持ちディスプレイです。従来の「RETISSA ON HAND」と比較してさらなる小型・軽量化を実現し、映像もより鮮明に視認できるようになりました。④ XRグラス向けの網膜投影技術を用いた光学ディスプレイユニットの開発を進めております。同グラスの基幹部材を開発する顧客企業との共同開発契約に基づき、試作品の開発を行っております。顧客企業は、市場が急成長しているAIグラスをはじめとするXRグラスのメーカーへの、当該技術を活用した光学ディスプレイユニットの提供を目指しております。両社の連携により、当該技術のさらなる普及と活用の促進を図ってまいります。⑤ 半導体レーザ技術や網膜投影技術をコアに、産業機器用光学モジュール・光学ユニットの開発・製造・販売を開始しました。具体的には、半導体レーザとMEMSを組み合わせた光学ユニットや、光の3原色(赤、青、緑)をはじめとする各種波長のレーザを組込んだ多波長モジュールを提供しており、標準製品の提案だけでなく、顧客の要望に応じたカスタム品にも対応しております。現在、これら半導体レーザ搭載製品の需要が高まっており、受注活動も活発に推進中です。今後は、網膜投影技術やその派生技術への顧客ニーズを的確に捉え、さらなる製品開発と提供に取り組んでまいります。 (網膜投影技術を使った非メガネ型民生用機器)名称用途等 「RETISSA ON HAND」 民生機器「RETISSA ON HAND」は、2023年3月に販売を開始し、現在は代理店を通じて展開しております。2024年3月には米国市場への進出を果たしました。本製品は、レーザ網膜走査技術を応用・発展させ、手持ち型ディスプレイで文化・芸術施設やスポーツ施設への導入、利用が進んでおります。 「RETISSA MEOCHECK NEO」民生機器「RETISSA MEOCHECK NEO」はレーザ網膜投影技術を応用した、眼のセルフチェックができる小型装置です。 「RETTISA VIEWCLEAR」 (製品にスマートフォンは含まれません)民生機器「RETISSA VIEWCLEAR」は網膜投影技術を用いた手持ち型ディスプレイで、スマートフォンに装着可能な小型・軽量の製品です。RETISSA ON HANDと比較して、小型で映像もより鮮明に視認できます。2026年5月よりテストマーケティングを開始いたしました。 (半導体レーザ技術・網膜投影技術を使った産業向け光学モジュール・光学ユニット)光学ユニットレーザ+MEMS多波長モジュール 当社の網膜投影機器はレーザとMEMSを組み合わせたモジュールや光の3原色(赤、青、緑)を束ねたモジュールを使用しております。その技術を産業用途に活用すべくレーザ+MEMSモジュールや多波長モジュールの販売を2025年度より開始いたしました。 (事業構造について)当社の事業構造につきましては、下記のとおりとなっております。(レーザデバイス事業)独自技術を駆使した半導体ウエハを作成し、協力会社に当該ウエハを組み込んだ半導体レーザチップの作製及びモジュールの実装を委託し、当社で品質基準への適合性を検査した後、お客様に製品をお届けしております。 (レーザ・オプティカルソリューション事業)網膜投影技術を使った民生用機器や光学モジュール・光学ユニットの開発を行い、ファブレス形態にて製造・販売しております。一般顧客向けには販売パートナーを通じて提供し、法人顧客向けには直接または代理店経由にて受注を行っております。製造面においては、当社が策定した仕様書に基づき、協力会社へパーツ製造や最終製品の組立を委託しております。当社における最終検査を経て、販売パートナーまたは直接お客様へ製品をお届けする体制を構築しております。なお、法人顧客から技術開発を受託する場合も同じ事業構造です。 当社の「レーザデバイス事業」及び「レーザ・オプティカルソリューション事業」の事業系統図は以下のとおりとなります。 本項「3.事業の内容」にて使用しております用語の定義について以下に記します。 No用語用語定義1 シリコンフォトニクス シリコンフォトニクスとは、 LSI(大規模集積回路)やIC(集積回路)に使用されるシリコン基板上に、光集積回路を作製し、様々な光機能をシリコン上に作製する技術です。2 フローサイトメータ フローサイトメトリーと呼ばれる分析手法に用いられる分析装置です。主に細胞を個々に観察する際に用いられます。フローサイトメトリーとは、細胞を含む流体にレーザ光を当てて、その散乱光や蛍光検出により細胞を特定する手法です。3 ファイバレーザ ファイバレーザとは、希土類を添付した光ファイバを増幅媒体とするレーザの一種です。光ファイバ、種光、励起光で構成されております。ビーム品質が高い、小型化可能、長寿命と従来の固体レーザに比べてメリットが多いです。4固体レーザ固体レーザとはYAG結晶等の絶縁性固体材料を増幅媒質とするレーザです。5 パーティクルカウンター パーティクルカウンター(Particle Counter)とは、空気中や液体中にある塵・ホコリ・異物・ダスト等をカウントする計測器のことで、日本では微粒子計と呼ばれることもあります。 パーティクルカウンターは、一般にICR(Industrial Clean Room)と呼ばれる工業用クリーンルームと、BC
経営方針、経営環境及び対処すべき課題等5,519字
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、提出日現在において、当社が判断したものであります。(1)経営方針AIの進化による大量なデータの高速処理ニーズの加速や製造業等での高精度な自動化技術の進歩などにより、産業の基幹電子部材であり先端テクノロジーである半導体レーザ技術の有用性はますます高まってきております。当社は「人の可能性を照らせ。」という経営理念のもと、重点施策として下記の5点を掲げております。● 業界をリードする新製品の開発と安定量産化● 納期遵守による顧客満足度の向上● 顧客要求を充足する信頼性の確立● 製品検査レベルでの品質向上● 従業員の継続的スキル向上当社の属する「半導体レーザ」および「半導体レーザ応用製品」の業界は、着実にアプリケーションが拡大しており、世界的に半導体レーザの新製品、高性能製品やその応用製品に対する市場ニーズが高まっています。当社はバイオメディカル、精密加工、半導体製造などの領域でグローバルに顧客の強い支持を得ており、顧客への製品提供と新製品開発を進め、着実に市場に浸透しています。今後もこれらの半導体レーザおよび半導体レーザ応用製品に加えて、量子ドットなどの当社独自の製品の性能向上と新製品開発を進め、新しい市場へ参入いたします。これらの成長する市場の中でシェアを獲得するために以下のような経営戦略を立案し、推進しております。 Ⅰ.経営計画① 中期経営計画2024年11月に中期経営計画を策定し、2027年3月期の全社黒字化達成に向けて「ベースライン計画」と「成長可能性の追求」を行う事業プランを公表しました。この計画に基づき、レーザデバイス事業では、DFBレーザ、小型可視レーザ、高出力レーザをベースライン計画として売上高を毎年20~25%成長させると共に粗利率を45%に上げる計画とし、また量子ドットを成長可能性の追求としてコンピュータ光回路、次世代自動車、高度医療、人工衛星等での用途に向けた研究開発用の需要の獲得を想定しています。またレーザ・オプティカルソリューション事業では「RETISSA ON HAND」の販売、他社開発視覚支援製品に対するコア部品供給又は技術ライセンス、他社開発ディスプレイ型視覚支援新製品販売をベースライン計画とし、またスマートグラス(XRグラス)、ビジョンヘルスケア(医療応用)を成長可能性の追求として他社との提携等によって将来の成長可能性を確保しつつ足元の負担を軽減し、これらによってレーザ・オプティカルソリューション事業を2027年3月期に黒字化する計画としています。中期経営計画の1期目となる2025年3月期は、レーザデバイス事業部、レーザ・オプティカルソリューション事業部の売上高およびセグメント利益は、中期経営計画に掲げた目標を達成しました。中期経営計画の2期目となる2026年3月期は、売上高は中期経営計画比104%、業績予想比99%となり利益は中期経営計画及び業績予想を大幅に上回りました。② 2027年3月期の業績予想2027年3月期は、レーザデバイス事業部は売上高およびセグメント利益の拡大を行い、また視覚情報デバイス事業部は組織名称をレーザ・オプティカルソリューション事業と変更して事業構造の転換を行い、XRグラス向け光学ディスプレイユニットの開発、産業用途向け光学モジュール・光学ユニットの開発販売、民生機器の網膜投影機器の販売等に再編し、売上高拡大とセグメント利益の収益化を進め、中期経営計画の目標である2027年3月期の全社黒字化に向けて取組む予定です。業績予想に就きましては開示資料にて公表しております。 Ⅱ.経営全般① ファブレス製造自社内においては半導体レーザの最も要となるデバイス設計、結晶成長と完成品の評価のみを行い、それ以外の工程は協力会社の生産ラインにて行っております。このため、生産設備保有による固定費や資金流出が抑えられるとともに、需要の変動に柔軟に対応した生産を行うことが可能となり、低コストで顧客満足度の高い生産体制を実現しております。 ② 幅広い波長領域のレーザの開発、量産化532nmから1064nm、1310nmまでの幅広い波長領域をカバーする製品をラインナップしております。これにより、通信機器、精密加工装置、生命科学機器、計測センサ機器、ディスプレイ機器等の多様なアプリケーションに対応する製品を開発、量産することが可能となっております。 ③ 量子ドットレーザ量産技術のシリコンフォトニクス展開光通信とインターコネクトに用いられる波長1300nmにおいて、量子ドットレーザの量産技術を有しております。この量子ドットは既存光通信デバイスと比較して高温度動作が可能で極低ノイズ特性を有することからシリコンフォトニクス光源として適しており、シリコンフォトニクスによる高速光デバイスの低コスト化・低消費電力化が期待されます。現時点で、世界のシリコンフォトニクスベンダー各社とシリコン融合量子ドットレーザの共同開発を進めており、光コネクタ、チップ間インターコネクトへの適用が検討されております。また、シリコンフォトニクスと量子ドットデバイスを組み合わせてロボティクス、セキュリティ、自動運転用のLiDAR用光源の共同開発も行っております。 ④ モジュールビジネスの展開バイオメディカル用途を中心に小型可視レーザ単体を販売する際、レーザと組み合わせるドライバは顧客が準備する必要がありました。一方で市場ではセットアップ時間や製品開発期間を短縮したい研究者および検査装置メーカなどにPlug&Playで直ぐに使える製品のニーズが有ることを捉え、ドライバを内蔵した新製品Lantanaを開発し、出荷を開始しました。今後も幅広い市場ニーズを捉えるべくLantanaの波長ラインナップを追加するとともに、モジュール製品の開発を強化する予定です。 ⑤ 独自技術のB2B型事業による顧客への価値提供レーザ・オプティカルソリューション事業では半導体レーザ・光学技術を応用した製品や技術を企業の顧客に提供するB2B型事業の展開を開始いたしました。具体的には、当社独自の網膜投影技術を活かした受託開発(試作品開発)をはじめ、同技術を応用した光学モジュール・光学ユニットを法人向けに提供しております。従来は網膜投影技術を活用した最終製品の製造・販売が中心でしたが、現在は、当社の強みである半導体レーザの顧客基盤を活かし、技術やユニット化された製品を提供するビジネスモデルへと発展させております。これにより、顧客ニーズを的確に製品化し、新たな価値を創造してまいります。 ⑥ 事業協力契約による事業拡大XRグラス分野は、2025年に米国を中心に大きく市場が本格化しており、今後もさらなる高成長が期待される一方、収益化までに数年以上の時間を要することや、グローバル市場への参入に伴う先行投資負担の増大が予想されます。また、これらをB2C向け最終製品として商品化するには、大規模な資金や人的資源、更には量産化・生産管理における高度なスキル・ノウハウが必要となります。当社は、これまで開発を推進してきた網膜投影技術を用いたXRグラス向け次世代RGB光源モジュールおよび光学エンジンの共同開発、ならびに同技術に関する特許権の一部を、製品化に強みを持つTDK株式会社へ移転いたします。今後は同社と強固なパートナーシップのもとで開発を推進し、拡大するXRグラス市場でのさらなる成長機会の獲得を目指してまいります。 (2)経営上の目標達成状況を判断するための客観的指標等企業価値を継続的に向上させるためには利益の確保が重要であることから、当社は売上高総利益率を最も重要な経営指標として採用しておりました。今後も売上高総利益率を高めていく方針ではありますが、フリー・キャッシュ・フローの増加に重点を置き、今後はEBITDAを指標といたします。事業別の指標としては、レーザデバイス事業は、これまでは認定顧客数の増加率で管理しておりましたが、各アプリケーションにおいて主要顧客に認定されていることから、今後は顧客内での認定製品の数を増やすことに重点をおき、認定製品数毎年9製品増加を指標といたします。レーザ・オプティカルソリューション事業は、レーザ+MEMSを組み合わせた製品や多波長モジュールなどの光学モジュール・光学ユニット、及び網膜投影機器の認定製品数を指標といたします。なお具体的な数値目標につきまして、今後のマーケティング活動の進捗に応じて設定してまいります。 (3)対処すべき課題今後の世界経済につきましては、中東情勢による石油由来製品のグローバルでの供給不安や価格高騰、中国が行うレアアース規制の影響などの各地の地政学リスクへの警戒感とともに、先行き不透明な状況が継続するものと予想されますが、当社におきましては、「人の可能性を照らせ。」を念頭に、以下の課題に対する諸施策を講じることで、事業の強化を図ってまいります。 ① 全社黒字化の達成(2027年3月期)収益赤字が継続している中、2024年11月に中期経営計画を策定し、2027年3月期において黒字化を達成し、黒字化と成長可能性のバランスを図る事業計画を公表しました。この中期経営計画の2年目にあたる2026年3月期についても初年度にあたる2025年3月期に引き続き、売上高、利益とも計画を達成しております。中期経営計画の最終年度にあたる2027年3月期の全社黒字化に向けて取り組みを進めてまいります。なお2027年3月期の業績予想については2026年6月1日に公表済みとなっております。 ② レーザデバイス事業の成長加工、センサ、バイオメディカル用光源領域では、既存製品の拡販と低コスト化、高付加価値製品の開発、新規アプリケーションへの参入を進め、中長期的に年率10%以上の安定的な事業成長を図ります。当社のコア技術である量子ドットは中長期的な成長ドライバとして、光通信、LiDAR、民生品応用に向けた研究開発を進めてまいります。 ③ スマートグラス実現に向けた取り組みの継続・拡大レーザ・オプティカルソリューション事業の飛躍的成長を実現するためには、多くの方が日常的に使うスマートグラスへの技術採用が欠かせない要素です。共同事業のパートナー企業とともに、アイトラッキング機能の開発、低消費電力化、小型化、高精細化といった要素技術の成熟に向けて取り組むとともに、これまで蓄積した知財・ノウハウの収益化を目指してまいります。 ④ 光学モジュール・ユニット領域での取り組みレーザ・オプティカルソリューション事業のうち光学モジュール・ユニット領域においては、これまでの網膜投影技術、半導体レーザや光学設計技術、生産ノウハウを活かして、顧客の具体的ニーズに応じた製品や機能を提供することにより、新たなサプライチェーンの安定基盤構築を目指してまいります。 ⑤ ビジョンサポート領域での取り組みレーザ・オプティカルソリューション事業のうちビジョンサポート領域においては、新規スマートフォン装着型網膜投影機器の上市を目指し、テストマーケティングを開始いたしました。認知の浸透には相応の時間がかかると考えられますが、レーザ・オプティカルソリューション事業の祖業ともいえるビジョンサポート領域での市場開拓、事業開発を進めてまいります。 ⑥ マーケティングと営業体制、新製品開発力の強化市場・業界・顧客分析、及び分析に基づく戦略的営業活動を継続的に充実させるとともに、従来の定期的な顧客訪問、展示会の有効活用、国内外代理店との密な連携、企業パイプラインの強化と複線化、ウェブサイトの充実、Eコマースサイト活用を継続して、売上増大と利益確保を図ります。また、製品開発、研究開発基盤とマーケティングを連動させ、新製品開発力を強化します。 ⑦ 水平分業提携先との協業体制の維持と発展チップ作製、モジュールアッセンブリ、網膜投影機器生産提携先と、将来ビジョン、年間計画、各案件のスケジュール連携、結果のフィードバック、定期的な訪問、打合せ等を行い、より一層の関係強化を図ります。 ⑧ 高品質・安定した製品の供給高品質、高性能な製品を市場に供給し顧客満足度を継続して向上できるようISOに準拠した製品開発を行っていきます。また、顧客の性能、品質、価格、納期へのご要求に常に耳を傾け、開発・生産・営業が一体となりスピーディーに対応できる体制の継続的改善を行っていきます。 ⑨ MBE装置(分子線エピタキシー法による結晶成長装置)の維持管理当社の技術を支えるMBE装置は事業部の移転に合わせて2026年4月に横浜市戸塚区の新拠点に移設を行い、生産再開に向けた立ち上げをスケジュール通りに進めているところです。また、2027年度には現在の4倍の生産能力を実現できるよう、新規MBE装置を導入する予定となっています。本装置は繊細な管理を必要とするため、日々の修繕において、安定的な運用を行うとともに、新規MBE装置設置後の早期稼働を実現できる体制の構築を図ってまいります。 ⑩ 適切なコーポレートガバナンスとIR体制強化開示書類の早期作成、業務プロセスの改善、内部管理体制の強化を継続的に推進するとともに、株主とのコミュニケーションを強化し、株主満足度の高いIR体制を構築してまいります。
事業等のリスク6,017字
3 【事業等のリスク】当社を取り巻く市場環境及び事業の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項は、以下のとおりであります。なお、以下の各事項は、本書提出日現在において、当社が把握している情報等から判断可能なものについて記載したものであります。 (1)市場・外部環境に関するリスク① 市場環境について当社が参入しているレーザ関連市場は、既存技術の代替や新分野への活用等にて今後の成長、拡大が大きく見込める市場でありますが、今後の更なる技術革新、最先端技術の変化により、レーザに代わる廉価且つ大量生産可能な代替品が市場投入された場合、レーザ関連市場が縮小する可能性があり、その場合には経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 ② 景気動向について当社が参入しているレーザ関連市場は、精密加工装置やバイオ系検査装置等の産業用、医療用機器向けを中心に成長傾向は継続するものと見込んでおりますが、国内外の経済情勢や景気動向、それに伴う設備投資意欲の減退等の理由により、市場の成長が鈍化する可能性があり、その場合には経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 ③ 為替変動について当社は、国内だけでなく、海外とも仕入及び販売取引を行っております。為替の変動については、リスクヘッジ策を行っておりますが、今後、想定外の為替変動が発生した場合、経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 ④ 国際情勢について当社が製造する製品は、国内外に販売しており、2026年3月期における国外販売比率は54%(注)を占めております。また、製品の製造プロセスの一部を海外のパートナーに委託しています。アメリカ、欧州、アジア等特定の地域に偏重せずに各地域にバランスよく展開しておりますが、各国・地域の法的規制、慣習、国際情勢の変化等に起因する事態が発生する場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (注) 国内代理店を経由した国外の二次顧客分は含んでおりません。 (2)事業内容・サービスに関するリスク① 開発受託業務について当社が展開している開発受託業務は、当社の先端基盤技術に基づくもので、開発費と利益の獲得、基盤技術の高度化、知財の蓄積、新規発想の具現化、新アプリケーション創造と市場の開拓、受託先の量産展開力の活用等、当社の利益に資する重要なビジネスモデルであり、今後も幅広く展開していく方針ですが、受託先の経営方針の変更や経営状態の悪化等により、受注が減少する可能性があり、その場合には経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 ② 網膜投影製品の販売についてレーザ・オプティカルソリューションにおける各機器は、直接または代理店経由でエンドユーザー(個人、法人)に販売しております。また、当社から機器やパーツ、モジュールを提供し、販売先企業にて製品化またはパッケージ化のうえ、販売されております。さらに、開発受託案件については、その対価を売上計上しております。レーザ・オプティカルソリューションの販売計画の主な内訳は、開発受託による収益です。開発計画については、年度初めに顧客と整合を図り、それに基づき販売計画を策定しております。また、光学ユニットについては、前年度の顧客とのやり取りを踏まえて計画を策定しております。新規のスマートフォン装着型網膜投影機器については、既存製品の売上状況を踏まえ、リスクを勘案して設定しております。 (3)法務・知財に関するリスク① 知的財産権について当社の事業に関連した特許権等の知的財産権について、第三者との間で訴訟やクレーム等の問題が発生した事実はなく、現時点において、当社の事業に関し、他社が保有する特許権等への侵害により、事業に重大な支障をきたす可能性は低いものと認識しております。また、技術調査等を継続的に行い、侵害事件を回避するよう努めております。しかしながら、当社の様な研究開発型企業にとって、知的財産侵害問題の発生を完全に回避することは困難であり、今後第三者との法的紛争に巻き込まれた場合には、弁護士や弁理士と協議の上、個別具体的に対応策を検討してまいります。当社の技術が侵害されるケース及び当社が第三者の技術を侵害していると指摘されるケースのどちらとしても、解決に際しては、時間及び多額の費用を要する可能性があり、その場合には経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 ② 法的リスクについて当社の様々な事業活動において、国内外を問わず、当社が関与する技術・製品・サービス等について知的財産権に関する係争や製造物責任問題、薬事、商取引、税務等その他事業に関連する法令、慣行を巡って予期しない問題が提起される可能性があります。その場合には経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (4)サプライチェーンに関するリスク① 部品・部材等の調達及び価格変動について当社は、生産活動や研究開発活動に必要な部品・部材を外部の取引先から調達しております。中東情勢やレアアース規制など様々な要因により、それらの調達先からの供給に就いて当社の製造に影響が出る様な供給の不安定化、価格の高騰、供給部材の品質劣化等が発生した場合、製品の納期や品質を守る事ができない、もしくは当社製品の値上げにより販売に影響が生じる可能性があります。当社は一定数量の主要部材・部品を在庫として確保していますが、部品・部材の調達状況の変化が幅広い品目もしくは超長期間に生じる場合、当社の経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (5)財務・投資に関するリスク① 継続的な投資について当社は継続的な成長のために、新製品又は新技術の開発のための必要な研究開発活動を継続する必要があると考え、これまで積極的に研究開発費に係るコストに投下しており、今後も継続して必要な研究開発活動を行っていく方針であります。レーザ・オプティカルソリューション事業部においては、2027年3月期の黒字化に向けた準備期間である2026年3月期において、自社での研究開発費の支出を極力抑え、外部顧客からの共同開発費を活用して研究開発を推進してまいりました。今後の研究開発活動についても、その費用対効果を勘案して予算の要否を判断しますが、研究開発活動の効果が十分に得られない場合や、開発コストの増加等が生じた場合、想定以上の投資に係る費用が発生することが想定され、中期経営計画が達成できない可能性や営業損益等の黒字化に時間を要する可能性があり、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (6)品質管理に関するリスク① 製品の品質について当社では、ISO9001の基準に加えて、外注管理規程、研究開発管理規程及び生産管理規程を設け、当該規程に則り、各種製品の製造、品質の保持向上に努めております。信頼性には万全の配慮をしてまいりますが、想定していない理由により、製品の欠陥が発生した場合には、その欠陥内容によっては多額のコスト発生や信用の失墜を招き、当社の経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。当社では、引き続き製品の品質向上に努め、特に不具合に対する継続的な改良、不具合の起きにくい製品設計の推進、完成試験の信頼性向上試験の導入を含め、開発時、出荷時の試験を強化し、製品への非常時対策の機能開発の継続、顧客クレーム、故障等の処理プロセス等について強化してまいります。 (7)研究開発に関するリスク① 研究開発活動について当社は最先端のレーザ技術に基づく、研究開発に取り組んでおりますが、当社が業界と市場の変化を十分に予測できず、また、間違った判断をすることで、顧客や市場からの支持を得られる新製品、新技術を提供できない可能性があります。その場合、将来の成長と収益性を低下させ、当社の事業活動、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (8)組織構造に関するリスク① 小規模組織であることについて当社は、従業員50名の小規模組織であり、内部管理体制も現状の組織規模に応じたものとなっております。今後の事業拡大と事務量の増加に備え、従業員の育成、人員の増強及び内部管理体制の一層の充実を図る方針でありますが、人材の増強及び内部管理体制の充実が円滑に進まなかった場合には、適切な組織的対応ができず、当社の業務効率や事業拡大に支障をきたす可能性があります。 (9)人材・労務に関するリスク① 人材の確保及び人件費の高騰について現在、日本経済全体として労働人口の減少等による人手不足や人件費の高騰が大きな問題となっております。当社では、当社の欲する人材を採用してきましたが、今後において、人材の供給が当社の要望にかなわずスキルの不一致、賃金の不一致等で安定的に適正な人件費で人材確保ができなくなった場合、当社の業務効率や事業拡大に支障をきたす可能性があります。 ② 退職者による技術・ノウハウ流出について当社のレーザ関連技術について、特許等によりコアとなる技術は保護されている状態を保っておりますが、退職者によって、当社技術と異なるも近しいレーザ関連技術が他社により開発された場合や、独自性が失われ市場への訴求力が低下するような事態となった場合には、当社の事業活動、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (10)拠点・施設に関するリスク① レーザデバイス事業部拠点の移転について当社は2026年4月にレーザデバイス事業の拠点を横浜市戸塚区へ移転いたしました。この移転には当社の技術を支えるMBE装置(分子線エピタキシー法による結晶成長装置)の移設も含まれており、本装置は繊細な管理を必要とするため、移設作業には過去の経験を含めた万全な体制を取っておりますが、移設後の装置立上げが想定通りに進まなかった場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (11)委託・外部依存に関するリスク① 製造委託先の経営悪化、品質事故等当社ではファブレス製造の方針を採用しておりますので、外部の協力企業に製造を委託しております。それぞれの企業の特性等を考慮し、当社製品の製造能力に応じて、各社への製造委託品目を決めております。各社に対しては、当社にて品質検査、経営状態の確認等を実施しております。仮に委託先の経営悪化、品質事故等が発生した場合、容易に委託先の変更は可能ではありますが、新たな生産体制が再構築されるまでの期間、当社の経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (12)内部統制・ITに関するリスク① 情報セキュリティに係るリスク(情報の漏洩、コンピュータウイルスの感染、不正アクセス等)当社の主な事業は顧客の個人情報を取得する必要のあるものではありませんが、一部取引には個人情報を取得する場合があり、また、顧客と秘密保持契約を締結した上で技術情報や営業情報を取り扱う業務もあり、想定していない理由により、これらの情報の漏洩が発生した場合には当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、会計、販売管理等コンピュータによる業務処理を実施しており、地震・火災等の災害によるハードウェアやネットワークの損傷、外部からのコンピュータウイルス攻撃やサイバーアタック等によるシステムトラブルやデータ破壊、情報の盗難、漏洩等が発生した場合には、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (13)財務・制度に関するリスク① 配当政策について当社は、創業以来配当を実施しておらず、本書提出日現在においても、会社法の規定上、配当可能な状態にありません。当面は、内部留保による財務体質の強化及び研究開発活動への再投資を優先させる方針であります。一方、株主への利益還元は重要な経営課題の一つととらえており、経営成績及び財政状態を勘案しつつ、配当の実施を検討してまいります。しかしながら、利益計画が予想どおりに進捗せず、今後も安定的な利益計上ができない場合には、配当による株主への利益還元が困難になる可能性があります。 ② 資金繰り及び資金調達等に関するリスク当社は、事業の進捗に伴って運転資金、研究開発投資及び設備投資等の資金需要の増加が見込まれます。今後も財務の健全性を意識した資金使用を行いますが、収益確保または資金調達の状況によっては、経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。また、当社の公募による資金調達の使途に関しましては、レーザ・オプティカルソリューション事業及び本社の人件費、賃料、知財費等の運転資金に充当する予定でありますが、急激な事業環境の変化等により、当初予定した資金使途以外に利用する場合があり、投資効果が期待どおりにあげられない可能性があります。また、当社の行使価額修正条項付新株予約権による資金調達の使途に関しましては、主にレーザデバイス事業の生産能力増強やM&Aに充当する予定でありますが、急激な事業環境の変化等により、当初予定した資金使途以外に利用する場合があり、投資効果が期待どおりにあげられない可能性があります。 ③ 新株予約権の行使や株式報酬制度による株式価値の希薄化について当社では、取締役、従業員に対するインセンティブを目的としたストック・オプション制度および取締役に対する株式報酬制度を採用しております。また、今後においてもストック・オプション制度や株式報酬制度を活用していくことを検討しております。これらの現在付与済の新株予約権や今後付与された場合の新株予約権の行使や株式報酬制度による新株発行が行われた場合には、既存株主が有する保有株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。 (14)自然災害・不可抗力に関するリスク① 地震等の自然災害について当社は製造委託先の製造拠点を国内外に分散しております。また、地震等の災害について事業継続計画に準拠して、非常事態に対応する体制を構築しております。今後も地震等の自然災害が発生した場合、その規模及び地域によって経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (15)訴訟等に関するリスク① 訴訟について当社は、本書提出日現在において、訴訟を提起されている事実はありません。しかしながら、販売した製品の不具合等、予期せぬトラブルが発生した場合、それに起因した損害賠償の請求、訴訟を提起される可能性があります。その場合、損害賠償の金額、訴訟内容及び結果によっては、当社の事業活動、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析8,090字
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当社の財政状況、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という)の状況の概要は以下のとおりであります。 ① 経営成績の状況当事業年度における世界経済は、米国新政権による保護主義的な通商政策の動向を背景に国際貿易の先行き不透明感が続くなか、中東情勢やウクライナ紛争の長期化、各国の金融・通商政策に伴う為替や物価の変動などにより、不安定な状況で推移しました。主要国においては金融引き締めの影響から景気減速感が見られる一方、サービス需要を中心に底堅い動きも見られましたが、地政学リスクの長期化や資源国・中東地域を巡る情勢変化への警戒感もあり、全体として先行き不透明な状況が継続しました。わが国経済においては、物価高の継続や実質賃金の伸び悩みが個人消費の回復を抑制する要因となるなか、消費には一部持ち直しの動きが見られたものの、海外経済の減速や米国通商政策の影響を受け、輸出や設備投資には慎重な姿勢が見られました。また、政権交代を受けた経済・産業政策の方向性を見極める動きに加え、為替相場の変動やコスト上昇への警戒感もあり、企業マインドは総じて力強さを欠く状況で推移しました。このような環境のもと、国内経済の先行きについては引き続き不透明な状況が続いております。このような環境下、当社は2025年6月24日付で代表取締役が交代し、新たな経営体制のもとで、より一層の事業推進とスピード感ある経営を図っております。2024年11月14日に発表した中期経営計画に沿って、2027年3月期での黒字化の実現を目指し、強みのある事業の更なる成長に向けた取組みと事業領域の再構築を進めています。また、2026年3月12日に公表したとおり、会社を神奈川県川崎市から神奈川県横浜市に移転し、本社および横浜戸塚サイト(YTS)の2拠点での稼働を4月より開始しております。新たな拠点体制のもと、事業基盤の強化を進めるとともに、各拠点の機能を活かしながらより一層の事業成長を図ってまいります。また、中小企業庁が推進する「100億宣言」に参画し、今後10年間で売上高100億円超の達成を目指す中長期の成長ビジョン『10 by 10 to 100』を掲げるとともに、同宣言に並行して中小企業成長加速化補助金を申請し、2025年9月19日に採択が決定され、2025年12月19日に5億円の補助金交付が決定されました。本宣言は、持続的な成長を実現するために必要な経営資源の確保と、成長基盤の構築に取り組む当社の姿勢を示すものです。補助金交付決定後には将来の増産対応と研究開発の加速を目指して結晶成長装置の増設を決定し、装置の発注を行いました。加えて、2026年3月12日に公表したとおり、当該装置の購入資金として、株式会社りそな銀行より無担保無保証で710,000千円の融資を受けることを決定し、2026年3月に330,000千円、2026年4月に380,000千円の借入による資金調達を行っております。引き続き資本効率を意識した投資と組織体制の整備を行い、成長ビジョンの実現と企業価値の向上に取り組んでまいります。なお、2026年4月より、従来「視覚情報デバイス事業」としていた報告セグメントの名称を「レーザ・オプティカルソリューション事業」に変更しております。この変更は報告セグメントの名称変更のみであり、セグメント情報に与える影響はありません。具体的な取り組みとしては、オールインワン小型可視レーザ「Lantana」製品の受注開始をはじめ、新波長の小型可視レーザ、半導体検査用超高速DFBレーザ等の開発を継続してまいりました。また、レーザ・オプティカルソリューション事業の構造転換施策として、アイトラッキング駆動システムを含む次世代アイウェア向け光学ユニット共同開発及びスマートフォン装着型網膜投影機器や産業機器用光学モジュール・光学ユニットの開発を推進してまいりました。スマートフォン装着型網膜投影機器に関しては2026年5月よりテストマーケティングを開始しました。他方、2025年6月5日に公表したとおり、眼のセルフチェックツール「MEOCHECK」に関して、判定結果が受診勧奨にあたることから自主回収を進めてまいりましたが、2025年10月16日に公表したとおり、製品回収及びソフトウェアの改修を完了し、現在はMEOCHECK NEOとして新たなスタートを切っております。今後も引き続き、製品の品質・安全性確保及び法令の遵守に万全を期してまいります。当社製品の販売状況としては、レーザデバイス事業の分野では売上高は前事業年度から増加しました。製品別では高出力レーザ、量子ドットレーザが前事業年度から増収となりましたが、DFBレーザ、小型可視レーザが前事業年度から減収となりました。レーザ・オプティカルソリューション事業の分野では、開発受託増収により売上高は前事業年度から増加しました。この結果、当事業年度の売上高は1,372,801千円(前事業年度比4.9%増)、レーザ・オプティカルソリューション事業の構造転換、販売方針変更による販路等構築途上のために依然として販売費及び一般管理費が売上総利益を上回り、営業損失は326,213千円(前事業年度は営業損失445,689千円)、経常損失は305,758千円(前事業年度は経常損失443,547千円)、当期純損失は357,147千円(前事業年度は当期純損失445,768千円)となりました。 セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。なお、2026年4月より、従来「視覚情報デバイス事業」としていた報告セグメントの名称を「レーザ・オプティカルソリューション事業」に変更しております。この変更は報告セグメントの名称変更のみであり、セグメント情報に与える影響はありません。a.レーザデバイス事業当事業年度におきましては、売上高は、DFBレーザが加工装置用光源の需要減少等により5.9%、小型可視レーザが顕微鏡用光源の需要減少等により5.5%、それぞれ前事業年度から減少しましたが、高出力レーザが照明用光源増加等により9.4%、量子ドットレーザが研究開発用途向けの増加等により76.3%、それぞれ前事業年度から増加しました。この結果、当事業年度の売上高は1,173,248千円(前事業年度比4.7%増)、セグメント利益は128,212千円(前事業年度比9.2%減)となりました。 b.レーザ・オプティカルソリューション事業当事業年度におきましては、売上高は、セルフチェックサービスが前述の自主回収等の影響により売上が計上されなかったことなどから、網膜投影製品ビジネスの売上高は前事業年度から97.1%減少しました。一方で、次世代網膜投影型アイウェア(スマートグラス)に向けたアイトラッキング駆動システムの開発を中心とした各種要素技術開発の受注が拡大し、開発受託売上は前事業年度から28.0%増加しました。この結果、当事業年度の売上高は199,552千円(前事業年度比6.1%増)、セグメント損失は135,781千円(前事業年度はセグメント損失311,751千円)となりました。 ② 財政状態の状況(資産)当事業年度末における総資産は前事業年度末から60,072千円増加し、5,565,940千円となりました。流動資産は3,698,681千円となり、前事業年度末から856,199千円減少しております。これは現金及び預金が1,013,068千円、売掛金の回収等により売掛金が48,005千円減少した一方、部材調達により原材料及び貯蔵品が66,347千円、移転先施設への投資による消費税発生により未収入金が54,309千円、本社移転に伴い、移転元への差入保証金が固定資産から流動資産に振り替わったことにより22,415千円増加したこと等によるものであります。固定資産は1,867,259千円となり、前事業年度末から916,271千円増加しております。これは主に本社移転に伴う内装工事完了、結晶成長装置契約金支出により有形固定資産が665,087千円、新社屋の建設協力金拠出等により投資その他の資産が251,881千円増加したこと等によるものであります。 (負債)当事業年度末における負債は前事業年度末から379,311千円増加し、665,913千円となりました。流動負債は348,158千円となり、前事業年度末から92,062千円増加しております。これは主に長期借入発生により1年内返済予定の長期借入金が41,250千円、旧拠点退去が1年以内に履行されると見込まれることにより資産除去債務が28,463千円、試作材料費・新拠点工事費の増加に伴い未払金が58,804千円増加した一方、仕入代金決済により買掛金が18,616千円減少したこと等によるものであります。固定負債は317,754千円となり、前事業年度末から287,248千円増加しております。これは主に金融機関からの借入により長期借入金が288,750千円増加したこと等によるものであります。 (純資産)当事業年度末における純資産は前事業年度末から319,238千円減少し、4,900,027千円となりました。これは主に利益剰余金が当期純損失の計上により357,147千円減少したこと等によるものであります。 ③ キャッシュ・フローの状況当事業年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、2,741,356千円(前事業年度末比1,013,068千円の減少)となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)当事業年度における営業活動の結果減少した資金は481,077千円(前事業年度は506,823千円の減少)となりました。主な資金減少要因は税引前当期純損失356,736千円、棚卸資産の増加75,401千円、長期前払費用の増加109,673千円、仕入債務の減少18,616千円、その他の流動資産の増加55,322千円であり、主な資金増加要因は減価償却費98,223千円、その他の流動負債の増加28,094千円によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)当事業年度における投資活動の結果減少した資金は886,682千円(前事業年度は568,605千円の減少)となりました。主な資金減少要因は有形固定資産の取得による支出730,896千円、長期貸付けによる支出146,695千円であります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)当事業年度における財務活動の結果増加した資金は355,712千円(前事業年度は9,512千円の減少)となりました。主な資金増加要因は長期借入れによる収入330,000千円であります。 ④ 生産、受注及び販売の実績当事業年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。(a) 生産実績 セグメントの名称金額(千円)前年同期比(%)レーザデバイス事業 746,094105.00レーザ・オプティカルソリューション事業75,78648.72合計821,88194.89 (注) 1.金額は製造原価によっており、セグメント間取引については相殺消去しております。2.上記の金額には、「第5 経理の状況 1 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載の棚卸資産の評価損が含まれております。 (b) 仕入実績当事業年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称金額(千円)前年同期比(%)レーザデバイス事業 582,030110.09レーザ・オプティカルソリューション事業68,61378.52合計650,643105.61 (注) 1.金額は仕入価格によっており、セグメント間取引については相殺消去しております。 (c) 受注実績当事業年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)レーザデバイス事業 1,353,783117.90515,211154.44レーザ・オプティカルソリューション事業200,965109.013,737160.76合計1,554,748116.67518,949154.48 (注) 1.金額は販売価格によっており、セグメント間取引については相殺消去しております。 (d) 販売実績当事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称金額(千円)前年同期比(%)レーザデバイス事業 1,173,248104.69レーザ・オプティカルソリューション事業199,552106.06合計1,372,801104.88 (注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しております。2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。 相手先前事業年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)当事業年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)日本電計株式会社190,95514.59243,65417.75株式会社彩世――152,02911.07Beckman Coulter, Inc.166,66512.73――Fabrinet Co., Ltd.160,72312.28―― (注)前事業年度における株式会社彩世及び当事業年度におけるBeckman Coulter, Inc.、Fabrinet Co., Ltd.に対する販売実績は、総販売実績に対する割合が10%未満のため記載を省略しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、提出日現在において判断したものであります。① 重要な会計方針及び見積り当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準等に基づき作成されております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債や収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断していますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。当社の財務諸表で採用する重要な会計方針及び見積りは「第5 経理の状況 1 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項 (重要な会計方針)」及び「第5 経理の状況 1 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。 ② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容(a) 経営成績の分析a.売上高当事業年度における売上高は1,372,801千円(前事業年度比63,931千円の増加)となりました。これは主に、高出力レーザ、量子ドットレーザ及びレーザ・オプティカルソリューション事業が前事業年度から増収となり、DFBレーザ、小型可視レーザの前事業年度比減収を上回ったことによるものであります。b.売上原価、売上総損失当事業年度における売上原価は794,485千円(前事業年度比70,529千円の減少)となりました。これは主に前事業年度の棚卸資産の評価損が多額なものであったことから、それが減少したことによるものであります。この結果、売上総利益は578,315千円(前事業年度比134,460千円の増加)、売上高総利益率は42.1%(前事業年度は33.9%)となりました。利益率の増加は主に棚卸資産の評価損の減少によるものであります。c.販売費及び一般管理費、営業損失当事業年度における販売費及び一般管理費は904,529千円(前事業年度比14,984千円の増加)となりました。これは主に、試作材料費の拡充や人員増加による人件費増加等によるものであります。この結果、営業損失は326,213千円(前事業年度は営業損失445,689千円)となりました。d.営業外収益、営業外費用、経常損失当事業年度において、受取利息、為替差益等により営業外収益が25,873千円(前事業年度比15,216千円の増加)、租税公課等により、営業外費用が5,418千円(前事業年度比3,096千円の減少)発生しております。この結果、経常損失は305,758千円(前事業年度は経常損失443,547千円)となりました。e.特別利益、特別損失、当期純損失当事業年度において、本社移転に伴う二重家賃等により特別損失が50,977千円発生しております(前事業年度は未発生)。この結果、当期純損失は357,147千円(前事業年度は当期純損失445,768千円)となりました。 ③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析当社の運転資金需要のうち主なものは、材料仕入、外注費、人件費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要の主なものは半導体レーザウエハ結晶成長装置、小型可視レーザ製造装置、測定装置等の機械及び装置等であります。運転資金、投資資金ともに自己資金から確保することを基本としつつ、事業拡大や投資機会に対して機動的に対応するため、金融機関からの借入を含めた多様な資金調達手段を確保することを方針としております。当事業年度末の現金及び現金同等物は2,741,356千円であり、現状の事業運営に必要な運転資金、投資資金は十分であると考えておりますが、500,000千円の金融機関のコミットメントライン枠を有しているほか、金融機関1行から設備投資用途の長期借入金330,000千円を借入ました。2026年4月にも380,000千円を借入ており、今後も必要に応じて銀行借入を中心とした調達手段を検討してまいります。 ④ 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の分析・検討当社の経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標は売上高総利益率であり、当事業年度の売上高総利益率は42.1%(前事業年度は33.9%)となりました。これは主に前事業年度においてはレーザ・オプティカルソリューション事業の棚卸資産の評価損が多額なものであったことから、それが減少したことと、レーザデバイス事業における価格見直し等のためであります。今後も売上高総利益率を高めていく方針ではありますが、今後はフリー・キャッシュ・フローの増加に重点を置き、EBITDAを指標といたします。2027年3月期についてはEBITDAの目標を1.1億円としております。レーザデバイス事業の指標は量産認定製品数であり、目標116製品に対して、当事業年度末の量産認定製品数は124製品(前事業年度末は107製品)で前事業年度末から15%増加となりました。今後も量産認定製品数、認定顧客を増やしていく方針です。レーザ・オプティカルソリューション事業の指標としましては、事業領域の再構築を図っているところであり、新たな指標は未定となっておりますが、当面は光学モジュール・光学ユニット認定顧客数を客観的指標と
サステナビリティに関する考え方及び取組1,629字
2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】社会課題や価値観の多様化に伴い、ESGを重視したサステナビリティ経営がより一層求められています。当社も、持続的な社会環境の創造について、責任を持って取り組んでいくべきであると考えております。当社にとってのサステナビリティとは、事業を通して社会課題の解決に資することであり、当社の持続的な成長が社会の持続的な発展に寄与することを目指してまいります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末において、当社が判断したものであります。 (1)ガバナンス当社は、株主、お客様、従業員、地域社会及びその他のステークホルダーからの信頼に応え、企業価値を持続的に向上させ、社会の持続的な発展に寄与するためには、コーポレート・ガバナンスの強化が重要であると認識しております。詳細は、第4提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等を参照ください。 (2)戦略当社における、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針は下記のとおりであります。全般的な戦略については、第2事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (1)経営方針を参照ください。 (3)人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略当社は、少数精鋭体制のもと、各メンバーが自律的に専門性を発揮し、製品の価値向上と顧客満足の実現に貢献してまいりました。とりわけ、技術・開発・営業の現場を横断できる人材の存在は、当社の競争力の中核を成すものと位置づけております。そのため、単なる採用・研修施策にとどまらず、「どのような人材が、どのような文脈で力を発揮しているのか」「今後、どういった人材の厚みが必要か」といった観点から、人的資本を戦略的に整備しています。こうした考えのもと、当社が持続的な成長を目指すにあたっては人的資本が価値創造の源泉であり、人材力の強化を継続的に実行し、組織の人的資本を最適化することが重要であると考えております。以下のような取り組みを通じて、その基盤を構築しております。1.採用:優秀な人材を採用するためには、求職者との良好な関係を築くことが重要です。適切な求人広告を出し、求職者の能力や経験に基づいて選考を行っています。2.育成・教育:トレーニング、コーチング、メンタリング、キャリア開発プログラムを組み合わせ、従業員が最新の知識やスキルを獲得できるよう支援しております。3.評価:業績評価制度や1on1面談を通じて、明確な目標設定と成長支援を行う仕組みを整備しております。4.報酬:市場価値を意識した報酬制度を設け、従業員のモチベーションと貢献に報いております。5.離職防止:従業員満足度の向上と柔軟な働き方の導入により、定着率の向上を目指しております。6.組織文化:共通のビジョンに向かって協働できる環境づくりを進め、価値観の共有と一体感の醸成に努めております。 (4)リスク管理当社は、当社が持続的な成長を目指す上で、当社を取巻く市場環境や事業の状況には様々なリスクがあることを認識しており、リスクの全社的統括管理を経営企画室が行っております。主要なリスクについては定期的に開催される経営進捗会議においてモニタリング・評価・分析を行い、定期的に取締役会に報告することとしています。 (5)指標及び目標当社では、上記「人材の育成及び社内環境整備に関する方針、戦略」について、当社が持続的な成長を目指すにあたっては人的資本の最適化が重要であり、それらを定量的に測定するために以下の指標を用いております。 指標2025年度実績2026年度目標補足1.人材数58名59名 2.スキルポイント93点101点個人別スキルマップに基づき算出しております。3.離職率4.2%4.0% 4.女性人材率19.0%19.7% 5.従業員の平均在籍期間7.7年8.0年 6.従業員の平均年齢51.1歳52.0歳
コーポレート・ガバナンスの概要7,545字
(1)【コーポレート・ガバナンスの概要】① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方当社は、株主、お客様、従業員、地域社会及びその他のステークホルダーからの信頼に応え、企業価値を継続的に向上させる為には、コーポレート・ガバナンスの強化が重要であると認識しております。今後とも法令遵守の徹底、経営における公正性と透明性の確保、迅速な意思決定の確保及び経営の監督機能の強化等に取り組んでまいります。② 企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由a.企業統治の体制の概要当社は、会社法に基づく機関として、株主総会、取締役会及び監査等委員会のほか、会計監査人を会社の機関として設置しております。また、執行役員制度を導入しております。 本書提出日現在、当社のコーポレート・ガバナンスの体制の概要は以下のとおりであります。(a).取締役会当社の取締役会は、監査等委員でない取締役3名(うち、社外取締役1名)、監査等委員である取締役3名(内、社外取締役3名)により構成されており、定時取締役会を原則として毎月1回開催して業務執行上の重要な事項を決定するほか、機動的な意思決定を行う為に、必要に応じて臨時取締役会を開催しております。構成員の氏名は機関の長(議長)として代表取締役社長 大久保 潔、その他の構成員は長尾 收、波多野 薫、内田 悟、森 大輝、松下 修です。波多野 薫、内田 悟、森 大輝、松下 修は社外取締役です。 (b).監査等委員会監査等委員会は3名の監査等委員である取締役で構成され、そのうち3名が社外取締役であります。監査等委員は、株主総会や取締役会に出席し、1名の常勤監査等委員を定め、独立性及び専門的な見地から、ガバナンスのあり方やその運営状況を監視し、経営進捗会議等重要会議に出席し、適宜意見を述べることとしており、取締役の職務の執行を含む日常的活動の監査の実施に加え、会計監査人、内部監査担当者と連携を図り、会社の内部統制システムを通じて、充分な情報収集及び的確な監査業務を行っております。構成員の氏名は機関の長(議長)として内田 悟、その他の構成員は森 大輝、松下 修です。内田 悟、森 大輝、松下 修は社外取締役です。 (c).経営進捗会議経営進捗会議は代表取締役の大久保 潔が議長となり、取締役 長尾 收、執行役員 武政 敬三、執行役員 細山 尚登、執行役員 大西 裕、及び執行役員 桑原 勝の6名、オブザーバーとして常勤監査等委員 内田 悟により構成されており、取締役会の決定した基本方針に基づいて業務執行状況、経営上の課題についての確認と共有、対策・方針の審議を行っております。 (d).執行役員制度当社では、経営の意思決定・監督機能と業務執行機能の分離及び迅速な業務執行を行う為、執行役員制度を導入しております。執行役員は、取締役会によって選任され、取締役会の決議によって定められた分担に従い、業務執行を行っております。執行役員は4名で、任期は1年となっております。 ※当社は、2026年6月24日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)と して「取締役(監査等委員である取締役を除く)3名選任の件」を提案しており、当該議案が承認可決されると、当社の取締役は6名(内、社外取締役4名)となります。これらが承認可決された場合の取締役会の構成員については、後記「(2)役員の状況①b.」のとおりであります。 b.当該体制を採用する理由 当社の取締役会は、監査等委員でない取締役3名(うち、社外取締役1名)、監査等委員である取締役3名(うち、社外取締役3名)により構成され、重要な業務執行の決定を行っております。また、コーポレート・ガバナンス体制のより一層の強化を図る為、2019年3月31日開催の臨時株主総会において、監査等委員会設置会社に移行しました。当社が同体制を採用した理由としましては、過半数の社外取締役で構成する監査等委員会を置く監査等委員会設置会社へ移行することにより、取締役会の監督機能の強化を図り、経営の透明性の確保と効率性の向上を図ることができると考えた為であります。 当社の監査等委員会は、社外取締役による監査等委員である取締役3名で構成され、常勤の監査等委員の選定も行っており、会計監査人及び内部監査担当者と連携を図り、当社及び子会社からなる企業集団(以下、「当社グループ」という。)の内部統制システムを通じて、十分な情報収集及び的確な監査業務を行うための体制を構築いたしました。 また、業務執行取締役、執行役員、経営企画室長、管理部長で構成する経営進捗会議を定例で開催し、経営計画の進捗確認、事業の概況の月次報告等、経営に関する情報共有を図るとともに、経営上の課題についての確認と共有、対策・方針の審議を行っております。 これらのことから、当該体制は、当社の業容に最適な企業統治体制であるものと判断しております。 ③ 企業統治に関するその他の事項・内部統制システムの整備の状況当社は、業務の適正性を確保する為の体制として取締役会にて、「内部統制システムの整備に関する基本方針」を定める決議を行っており、現在その基本方針に基づき内部統制システムの運用を行っております。その概要は以下のとおりです。a.取締役、従業員の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保する為の体制(a) 取締役及び従業員がとるべき行動の規範を示した「QDL企業憲章」「QDL行動規範」を制定し、取締役及び従業員が法令・定款等を遵守することを徹底する。(b) 取締役会は取締役及び従業員が法令・定款等の遵守する体制を整備・運用する為、社内諸規程を制定し、随時その有効性を検証する。(c) 取締役会は「取締役会規程」に則り、会社の業務執行を決定する。(d) 代表取締役社長は、取締役会から委任された会社の業務執行の決定を行うとともに、かかる決定、取締役会決議、取締役会規程に従い、職務を執行する。(e) 取締役会が取締役の職務の執行を監督する為、取締役は会社の業務執行状況を取締役会に報告するとともに、他の取締役の職務執行を相互に監視・監督する。 b.取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制(a) 取締役の職務の執行に係る情報については、法令及び「経営文書管理規程」並びに「内部者取引管理規程」に基づき、適切に作成、保存及び管理するとともに、取締役は、これらの文書等を常時閲覧できるものとする。(b) 法令、又は取引所適時開示規則に則り必要な情報開示を行う。 c.損失の危険の管理に関する規程その他の体制(a) 「リスク管理規程」を制定し、代表取締役社長の下、管理部が組織横断的リスク状況の監視並びに全社的な対応を行い、各部門所管業務に付随するリスク管理は担当部署が行うこととする。(b) 各部門の責任者は、自部門が整備するリスクマネジメント体制の下、担当職務の業務内容を整理し、内在するリスクを把握、分析、評価した上で適切かつ迅速に対策を実施する。 d.取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保する為の体制(a) 取締役会規程、職務権限規程を定め、取締役の職務及び権限、責任の明確化を図る。(b) 取締役会を毎月1回定期的に開催するほか、必要に応じて適宜臨時に開催する。(c) 取締役会は、中期目標・経営目標・予算を策定し、代表取締役社長以下取締役はその達成に向けて職務を遂行し、取締役会がその実績管理を行う。(d) 稟議規程に基づく各階層の決裁者間で業務執行内容をチェックし、執行段階での牽制機能が働くようにする。(e) 業務執行取締役、執行役員、経営企画室長、管理部長による経営進捗会議を実施し、経営状況を共有するとともに、各組織の活動状況を把握し、取締役自らの業務執行の効率化を図る。 e.当社並びにその子会社から成る企業集団における業務の適正を確保する為の体制(a) 「関係会社管理規程」を定め、経営企画室及び管理部を中心とした関係会社管理を行い、その自主性を尊重しつつ、重要事項について事前協議を行う。(b) 管理部が子会社のコンプライアンス体制やリスク管理体制を監視すると同時に、子会社の内部統制システムの状況を確認し、整備・運用を指導する。(c) 子会社の取締役の職務執行、コンプライアンス体制及びリスク管理体制の状況並びにその他上記(a)及び(b)において認識した重要事項に関して、当社の取締役会、監査等委員会等に報告する。 f.監査等委員がその職務を補助すべき従業員を置くことを求めた場合における当該従業員に関する事項並びにその従業員の取締役からの独立性に関する事項(a) 監査等委員会がその職務を補助すべき従業員を置くことを求めた場合、取締役会は監査等委員と協議の上、監査等委員を補助すべき従業員を指名することができる。(b) 監査等委員が指定する補助すべき期間中は、指名された従業員への指揮権は監査等委員に委譲されたものとし、監査等委員でない取締役の指揮命令は受けないものとする。(c) 補助使用人は、監査等委員会の指揮命令に従って、監査等業務を補佐するものとする。(d) 当該補助使用人の任免、異動、人事考課、懲罰については、監査等委員会の同意を得た上で行うものとし、監査等委員でない取締役からの独立性を確保するものとする。(e) 補助使用人が監査等委員会の指揮命令に従う旨を監査等委員でない取締役及び使用人に周知徹底する。 g.取締役及び従業員が監査等委員に報告する為の体制その他の監査等委員への報告に関する体制(a) 当社及びグループ会社の取締役は、監査等委員に重要な会議への出席の機会を提供する。(b) 当社及びグループ会社の取締役は、監査等委員の要請に応じて監査等委員に対して職務の執行状況を報告する。(c) 当社及びグループ会社の取締役及び従業員は、重要な法令・定款に違反する事実、重要な会計方針、会計基準及びその変更、会社に著しい損害を与える恐れのある事実を発見したときには、速やかに監査等委員に報告する。(d) 当社及びグループ会社の取締役は、上記の報告をしたことを理由として取締役、又は従業員を不利に取り扱ってはならない。 h.その他監査等委員の監査が実効的に行われることを確保する為の体制(a) 代表取締役社長は監査等委員と定期的に会合を持ち、監査上の重要課題について情報・意見交換を行う。(b) 内部監査担当者は会計監査人及び監査等委員と定期的に会合を持ち、情報・意見交換を行うとともに、監査等委員は、必要に応じて会計監査人及び内部監査担当者に報告を求める。 i.反社会的勢力との取引排除に向けた基本的考え方(a) 当社は、a(a)に基づく「行動規範」において反社会的勢力等と一切関係をもたないことを定め、その遵守を取締役及び従業員の義務とする。(b) 当社の取引先についても確認を行う等、当社は、公共機関等との間で情報収集・交換ができる体制を構築し、反社会的勢力の排除に寄与することを基本方針とする。 ・リスク管理体制の整備の状況当社は、法令遵守体制の構築を目的として、「QDL企業憲章」及び「QDL企業行動規範」を定め、役職員の関係法令、社会規範及び社内規則等の遵守、浸透を図っております。また、社内における不正行為等の早期発見のため、「内部通報規程」を定めるとともに、「リスク管理規程」を定め、リスクの全社的統括管理を経営企画室が行い、突発的なリスクが発生し、全社的な対応が重要である場合、社長をリスク管理統括責任者とする緊急事態対応体制をとるものとしております。また、監査等委員会監査及び内部監査の実施によって、リスクの発見に努め、必要に応じて弁護士等の専門家にリスク対応について助言を受けられる体制を整備しており、リスクの未然防止と発見に努めております。 ・子会社の業務の適正を確保するための体制整備の状況当社は、当社グループの事業運営に関し、法令、社会倫理の遵守、リスク管理、取締役の職務執行の効率性の確保、並びに取締役及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するために「関係会社管理規程」を制定し、経営企画室及び管理部を主体として子会社の月次報告、経営管理及び指導を行っております。当社は、子会社の事業経営については、自主的運営を原則としつつ、子会社の取締役の職務の執行に係る事項の当社への報告体制として、決算状況については、当社管理部へ報告するとともに、重要な意思決定を行う際には、当社に対して事前協議を行うものとしております。 ・株主総会決議事項を取締役会で決議する事ができるとした事項a.取締役の責任免除当社は、会社法第426条第1項の規定により、取締役会の決議をもって同法第423条第1項の行為に関する取締役(取締役であった者を含む。)の責任を法令の限度において免除することができる旨、及び、会社法第427条第1項の規定により、取締役(業務執行取締役等であるものを除く。)との間に、同法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結することができる旨を定款に定めております。これは、取締役が職務を遂行するにあたり、その能力を十分に発揮して、期待される役割を果たしうる環境を整備することを目的とするものであります。 b.剰余金の配当等当社は、剰余金の配当等会社法第459条第1項各号に定める事項について、法令に別段の定めがある場合を除き、取締役会の決議により定める旨定款に定めております。これは、剰余金の配当等を取締役会の権限とすることにより、株主への機動的な利益還元を行うことを目的とするものであります。 c.自己株式の取得当社は、会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議によって自己株式を取得できる旨定款に定めております。これは、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行を可能とするため、市場取引等により自己株式を取得することを目的とするものであります。 ・役員等賠償責任保険契約の内容の概要当社は会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険(D&O保険)契約を保険会社との間で締結し、当該保険により被保険者が役員等の地位に基づき行った行為(不作為を含みます。)に起因して負担することになる損害賠償金、争訟費用及びそれらに付随する費用を補填することとしております。但し、被保険者の職務の執行の適正性が損なわれないようにするため、私的な利益または便宜を違法に得たこと又は犯罪行為に起因する賠償請求等については補填の対象としないこととしており
役員の報酬等4,124字
(4) 【役員の報酬等】① 役員の報酬等の額、又はその算定方法の決定に関する方針に係る事項当社は役員の報酬等の額又はその算定方法の決定に関する方針を定めており、その内容は、(1)競争優位の構築と向上のため、多様で優秀な人材を獲得、保持すること、(2)永続的な企業価値増大への取組を促進すること、(3)株主との利害を共有することを目的とし、業務執行取締役(社外取締役を除く監査等委員でない取締役を意味する。以下同じ。)の報酬については、(1)基本報酬(業績に連動しない金銭報酬を意味する。以下同じ。)、(2)短期インセンティブとしての単年度賞与(業績に連動する金銭報酬を意味する。以下同じ。)、(3)中長期インセンティブとしての業績連動型譲渡制限付株式報酬(業績に連動する非金銭報酬を意味する。以下同じ。)から構成することとし、持続的な業績向上を動機づけるものとしております。非業務執行取締役(監査等委員でない社外取締役を意味する。以下同じ。)及び監査等委員である取締役の報酬については、その役割に鑑み、(1)基本報酬、(2)中長期インセンティブとしての事前交付型譲渡制限付株式報酬(業績に連動しない非金銭報酬を意味する。以下同じ。)から構成することとしております。また、その決定方法は、基本報酬については、月例の固定報酬とし、前年までの実績と貢献、当該年度の職責等に応じて他社水準、当社の業績を考慮しながら、総合的に勘案して支給額を決定するものとしております。単年度賞与については、事業年度ごとの業績向上に対する意識を高めるために業績指標を反映した金銭報酬とし、各事業年度の売上高、営業利益、企業価値等を総合的に勘案して算定した額を賞与として毎事業年度一定の時期に支給することとしております。業績連動型譲渡制限付株式報酬については、原則として、中期事業計画において定める業績目標その他の客観的な当社の業績指標を評価指標として、その達成度に応じて、評価期間終了後に、当社の普通株式を交付することとしております。評価指標として採用する業績指標は各中期事業計画における経営上の重要性等に応じて取締役会において決定することとしております。業績連動型譲渡制限付株式報酬として交付する株式の数および支給する金銭の額は、各々の職責等を考慮して定める基準となる数または額に、予め定めた評価期間における評価指標の達成度に応じた支給率を乗じて決定することとしております。なお、評価期間中に取締役会が正当と認める理由により、対象の取締役が退任した場合は在任期間比率に応じた金銭を支給することとしており、組織再編等があった場合は評価期間比率に応じた金銭を支給することとしております。事前交付型譲渡制限付株式報酬については、一定期間の役務提供を条件として、取締役退任時である譲渡制限期間満了時に譲渡制限を解除する内容の譲渡制限付株式を付与することとしております。役務提供期間中に取締役を取締役会が正当と認める理由により退任した場合、役務提供期間比率に応じた株式の数の譲渡制限を解除することとしており、役務提供期間中に組織再編等があった場合は全部の株式の数の譲渡制限を解除することしております。当社の取締役の金銭報酬等に関する株主総会の決議年月日は2019年6月27日開催の第13期定時株主総会であり、決議の内容は、当社取締役(監査等委員を除く)の金銭報酬の額は年額200,000千円以内(ただし、使用人報酬相当額は含まない。)、当社取締役(監査等委員)の報酬限度額は、年額35,000千円以内としております。当社の業務執行取締役の業績連動型譲渡制限付株式報酬に関する株主総会の決議年月日は2023年6月27日開催の第17期定時株主総会であり、決議の内容は、金銭報酬とは別枠で年額8,000万円以内、本制度に基づいて発行又は処分される当社の普通株式の総数は年196,500株以内と決議しております。当社の監査等委員でない社外取締役及び監査等委員である取締役に対する譲渡制限付株式報酬に関する株主総会の決議年月日は2023年6月27日開催の第17期定時株主総会であり、決議の内容は、金銭報酬とは別枠で監査等委員でない社外取締役につき年額1,000万円以内、監査等委員である取締役につき年額1,000万円以内とし、本制度に基づいて発行又は処分される当社の普通株式の総数は監査等委員でない社外取締役につき年24,500株以内、監査等委員である社外取締役につき年24,500株以内と決議しております。当社の役員の報酬等の額又はその算定方法の決定に関する方針の決定権限を有する者は、取締役会であります。なお、当事業年度に係る取締役の個人別の報酬額については、代表取締役が株主総会で決議された取締役(監査等委員である取締役を除く。)の報酬額の範囲内で、報酬諮問委員会の答申を基に各取締役(監査等委員である取締役を除く。)の報酬案を作成し、取締役会に付議します。取締役会は、報酬諮問委員会の答申を最大限尊重し、報酬額を決議します。代表取締役が報酬案を作成する理由は、当社全体の業績を俯瞰しつつ各取締役の評価を行うには代表取締役が最も適しているためです。また、当事業年度における当社の役員の報酬等の額の決定過程における取締役会および監査等委員会の活動は、取締役(監査等委員を除く)の報酬額については、上記株主総会で決議された総枠の中で2023年7月13日開催の取締役会にて取締役(監査等委員を除く)の個人別基本報酬の額、業務執行取締役の個人別単年度賞与の額、業務執行取締役の個人別の業績連動型譲渡制限付株式報酬の額および株式の数、監査等委員でない社外取締役および監査等委員である取締役の個人別の譲渡制限付株式報酬の額および株式の数の決議をしています。監査等委員である取締役の個人別基本報酬額については、上記株主総会で決議された総枠の中で2023年6月27日の監査等委員会にて協議の上、決定しております。当社の業務執行取締役の報酬は基本報酬、単年度賞与および業績連動型譲渡制限付株式報酬により構成されており、その支給割合は概ね以下の割合となるように設定することとしております。基本報酬:単年度賞与:業績連動型譲渡制限付株式報酬=70:10:20また、単年度賞与に係る指標は、各事業年度の売上高目標達成率によって算定するものとしており、当該指標を選択した理由は、事業年度ごとの業績向上に対する意識を高めるためであります。単年度賞与の額の決定方法は、代表取締役が株主総会で決議された取締役(監査等委員である取締役を除く。)の報酬額の範囲内で、報酬諮問委員会の答申を基に各業務執行取締役の基準額を作成し、取締役会に付議します。取締役会は、報酬諮問委員会の答申を最大限尊重し、基準額および基準額に対する前年度の売上高目標達成率を乗じた支給額を決議しております。当事業年度は2025年3月期の売上高目標1,155百万円に対して1,308百万円の実績だったため、基準額の113%となります。また、業績連動型譲渡制限付株式報酬に係る指標は、2年間の各事業年度の売上高目標、営業利益目標の達成率、株価の増減率によって算定するものとしており、当該指標を選択した理由は、事業年度ごとの業績向上に対する意識を高めるとともに株主との利害共有の意識を高めるためであります。業績連動型譲渡制限付株式報酬の額の決定方法は、代表取締役が株主総会で決議された取締役(監査等委員である取締役を除く。)の報酬額の範囲内で、報酬諮問委員会の答申を基に各業務執行取締役の基準額を作成し、取締役会に付議します。取締役会は、報酬諮問委員会の答申を最大限尊重し、基準額および株式の数を決議しております。また、業績連動型株式報酬に係る指標の目標は2024年11月に取締役会で承認された中期経営計画で定めた各事業年度の業績数値としております。なお、2026年6月24日開催予定の定時株主総会の議案(決議事項)として、「取締役(監査等委員である取締役及び社外取締役を除く)に対する譲渡制限付株式の付与のための報酬決定の件」を上程しており、当該決議が承認可決されますと、当社の業務執行取締役に対する報酬は、(1)基本報酬(業績に連動しない金銭報酬を意味する。以下同じ。)、(2)中長期インセンティブとしての業績連動型譲渡制限付株式報酬(業績に連動する非金銭報酬を意味する。以下同じ。)、(3)中長期インセンティブとしての事前交付型譲渡制限付株式報酬(業績に連動しない非金銭報酬を意味する。以下同じ。)から構成することとし、その支給割合は基本報酬:業績連動型譲渡制限付株式報酬:事前交付型譲渡制限付株式報酬=60:20:20になる予定です。 ② 役員区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別の総額及び対象となる役員の員数役員区分報酬等の総額(千円)報酬等の種類別の総額(千円)対象となる役員の員数(人)基本報酬業績連動報酬等非金銭報酬金銭報酬非金銭報酬取締役(監査等委員・社外取締役を除く)40,13121,5258,8509,756―2社外取締役19,15017,505――1,6456 (注)1.取締役の支給額には、使用人兼務取締役の使用人給与は含まれておりません。 2.非金銭報酬として取締役に対して株式報酬を交付しております。 3.業績連動報酬等に含まれる非金銭報酬はパフォーマンス・シェア・ユニットです。 4.金銭報酬はパフォーマンス・シェア・ユニットの金銭支給分を含んでおります。 5.業績連動報酬に含まれない非金銭報酬は事前交付型譲渡制限付株式報酬です。 6.上記には、2025年6月24日開催の定時株主総会終結の日をもって退任した取締役2名を含んでおります。 ③ 提出会社の役員ごとの報酬等の総額等報酬等の総額が1億円以上である者が存在しない為、記載しておりません。 ④ 使用人兼務取締役の使用人給与のうち重要なもの該当事項はありません。
従業員の状況661字
(2) 【従業員の状況】① 提出会社の状況 2026年3月31日現在従業員数(人)平均年齢(歳)平均勤続年数(年)平均年間給与(円)平均年間給与の対前事業年度増減率(%)50(10)51.087.728,307,267△4.12 (注)従業員の年間平均給与は前年度比で減少しております。これは主として、給与水準の高い従業員が役員へ就任したことによる算定対象からの除外および退職者の発生に加え、中途採用者や派遣社員から社員化した従業員の増加等、人員構成の変化によるものであります。 セグメントの名称従業員数(人)レーザデバイス事業23(4)レーザ・オプティカルソリューション事業16(4)全社(共通)11(2)合計50(10) (注) 1.従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。)であり、臨時雇用者数(パートタイマー、人材会社からの派遣社員を含む。)は、年間平均雇用人員を( )外数で記載しております。2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。3.全社(共通)として記載されている従業員数は、経営企画室、事業推進室、知財・法務室、管理部、品質保証室、薬事推進室の合計であります。 ② 労働組合の状況労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。 ③ 使用人等のみに対して付与した新株予約権の内容使用人等のみに対して付与する新株予約権の内容については「1 株式等の状況 (2)新株予約権等の状況 ①ストックオプション制度の内容」に記載しております。
関係会社の状況22字
4 【関係会社の状況】該当事項はありません。
配当政策369字
3 【配当政策】当社は、財務体質の強化と事業拡大の為の内部留保の充実等を図ることが重要であると考えており、設立以来配当を実施しておりませんが、株主に対する利益還元も経営の重要課題であると認識しております。今後の配当政策の基本方針といたしましては、収益力の強化や事業基盤の整備を実施しつつ、内部留保の充実状況及び企業を取り巻く事業環境を勘案した上で、株主に対して安定的かつ継続的な利益還元を実施する方針であります。また、内部留保資金につきましては、研究開発活動の継続的な実施や生産体制の強化の為に優先的に充当し、事業基盤の確立・強化を図っていく予定であります。なお、剰余金の配当を行う場合、年1回の期末配当を基本方針としており、配当の決定機関は、期末配当及び中間配当のいずれも取締役会の決議によって行うことができる旨を定款に定めております。
研究開発活動927字
6 【研究開発活動】当社は、イノベーションの創出、顧客に提供する価値の向上、人類の能力向上と社会の進歩に貢献することを開発の目的とし、研究テーマは、中期経営計画立案時に社長より方向性が提示され、新製品の開発の他、既存製品のリニューアル時期やISOの一環であるCS調査の内容等も加味して決定しております。研究開発費用は、中期経営計画立案時にテーマごとに見積もっております。共同で発明された成果については共同保有とし、特許出願を行っております。 当事業年度における当社が支出した研究開発費の総額は187,813千円となりました。セグメントごとの研究開発活動を示すと次のとおりであります。 (レーザデバイス事業)レーザデバイス事業では製品開発5名、ウエハ開発3名体制を構築しております。また、2026年3月より台湾の工業技術研究院(ITRI)および東京大学荒川研究室と、量子ドット・コムレーザおよび関連する光電子技術の共同研究開発を進めております。当事業年度の研究開発費は83,508千円となりました。研究開発の活動は、以下のとおりであります。新製品または新技術名内容小型可視レーザの波長ラインナップ拡充小型可視レーザの新波長のウエハプロセス試作を実施。加工用1030nm DFBレーザの特性改善ファイバレーザの種光である1030nm DFBレーザの改良試作実施。 (レーザ・オプティカルソリューション事業)レーザ・オプティカルソリューション事業では製品開発5名、先端技術開発4名体制を構築しております。当社の網膜投影技術を用い、顧客要望に応じた開発受託業務を請け負う中で、研究開発を行っております。当事業年度の研究開発費は104,304千円となりました。研究開発の活動は、以下のとおりであります。新製品または新技術名内容レーザアイウエアの小型化と高画質化フォーカスフリーで視野角60度、フルカラー・フルハイビジョン画像を提供するXRグラス向け光学ユニットならびにメタオプトを実装したARグラスについて、TDK株式会社との共同開発を実施。アイトラッキング駆動システム眼の向きに追従して投影光が動き、網膜に常時投影する技術。アイウエア搭載に向けた試作の改良継続。
主要な設備の状況681字
2 【主要な設備の状況】(1) 提出会社2026年3月31日現在事業所名(所在地)セグメントの名称設備の内容帳簿価額(千円)従業員数(人)建物附属設備機械及び装置土地[面積㎡]その他合計本社(神奈川県川崎市川崎区)―本社機能0――78978910(2)同上レーザデバイス事業レーザデバイス製造開発機能4,67370,768―[35.89㎡]37,084112,52623(4)その他同上同上19,90271,842―18,446110,191―(―)本社(神奈川県横浜市戸塚区)同上同上―――728,803728,803―(―)横浜戸塚サイト(YTS)(神奈川県横浜市戸塚区)レーザ・オプティカルソリューション事業網膜投影製品開発機能0――0017(4) (注)1 臨時従業員数は( )内に年間平均人員を外数で記載しております。 2 帳簿価格のうち「その他」は、工具、器具及び備品、建設仮勘定、無形固定資産(リース資産を除く)の合計であります。 3 建物及び土地の一部を賃借しております。年間賃借料は本社(川崎)44,618千円、本社(横浜)33,368千円、YTS3,452千円であります。なお、賃借している土地の面積は[]で外書きしております。また、本社(横浜)については、期中(2025年11月)より、YTSについては、期中(2026年1月)より賃借を開始したため、当該期間の実績額を記載しております。 4 事業所名の「その他」には製造委託先に設置している当社所有の設備を記載しております。 (2) 在外子会社在外子会社については、主要な設備はありません。
監査の状況2,907字
(3) 【監査の状況】① 監査等委員監査の状況有価証券報告書提出時現在では監査等委員会は3名で構成され、1名の常勤監査等委員のもと、会計監査人、内部監査を統括する内部監査担当者及び補助者と連携を図り、会社の内部統制システムを通じて、充分な情報収集及び的確な監査業務を行っております。毎月1回の定時監査等委員会の開催に加え、重要な事項等が発生した場合、必要に応じて臨時監査等委員会を開催しており、法令、定款及び当社監査等委員会規程に基づき、重要事項の決議及び業務の進捗報告等を行っております。また、監査等委員は監査計画書に従い、業務執行取締役等からの業務報告の聴取、重要な決議書類の閲覧等を通じて、取締役の職務執行に対して監査を実施しております。また、代表取締役と定期的に懇談の場を設けて意見交換を行うとともに、必要に応じて各部門の責任者へのヒアリングを適時行い、経営状況の監査に努めております。監査を通じて発見された事項等については、監査等委員会において協議されております。なお、社外取締役(非常勤監査等委員)の森 大輝氏は、弁護士としての経験、知識を有しており、それらを当社の監査等委員監査に活かしていただいております。社外取締役(非常勤監査等委員)の松下 修氏は、公認会計士としての経験、知識を有しており、それらを当社の監査等委員監査に活かしていただいております。当事業年度においては監査等委員会を14回開催しており、個々の監査等委員の出席状況については次のとおりであります。氏名出席回数内田 悟14回森 大輝14回松下 修10回 (注)取締役(常勤監査等委員)松下 修氏は、2025年6月24日開催の第19期定時株主総会において選任されたため、監査等委員会の開催回数が他の社外取締役と異なります。 監査等委員会における具体的な検討内容として、取締役会議案の妥当性、事業報告及びその附属明細書の適切性、取締役の職務の執行に関する不正行為または定款に違反する重大な事実の有無、内部統制システムに関する取締役会決議の内容と事業報告の記載内容の妥当性、会計監査人の監査方法及び結果の妥当性、会計監査人の再任の妥当性、取締役(監査等委員を除く)候補者選任の妥当性、監査等委員である取締役候補者選任の妥当性、監査基本方針及び監査計画並びに監査等委員役割分担、会計監査人の監査工数及び報酬の妥当性、新株予約権発行の妥当性、監査等委員報酬の改定などであります。また、常勤の監査等委員の活動として、取締役会のほか、経営進捗会議等の社内重要会議に出席し、業務執行の状況について直接聴取を行い、経営監視機能の強化及び向上を図っていることに加え、会計監査人や内部監査担当者と連携した監査を行い、当社の業務執行状況やコンプライアンスに関する問題点を定常的に監視しております。 ② 内部監査の状況当社の内部監査は、専門部門として、内部監査室を設置しておらず、代表取締役社長の命により内部監査担当者2名が担当いたします。内部監査担当者は、内部監査人として業務部門から独立した立場で当社の業務執行状況を監査し、コンプライアンスの徹底とリスク防止に努めております。内部監査担当者は、自己監査とならないよう、自己が所属している部門以外について内部監査を実施しております。内部監査実施後、作成された監査報告書は代表取締役社長に提出され、改善が必要と思われる事項がある場合、代表取締役社長の意をとりまとめ、代表取締役社長名にて改善指示書を被監査部門へ送付します。被監査部門長は、改善指示のあった事項について、その改善状況について内部監査人をとおして代表取締役社長に報告し、内部監査人はその改善状況を確認します。また、金融商品取引法に基づく内部統制監査においては、代表取締役社長及び業務執行取締役への報告会において内部監査担当者から監査結果を報告する他、取締役会においても内部監査担当者から監査結果の報告を行っております。 ③ 会計監査の状況a.監査法人の名称みおぎ監査法人b.継続監査期間2022年3月期以降5年間c.業務を執行した公認会計士の氏名及び継続監査年数指定社員・業務執行社員 渡 邉 健 悟指定社員・業務執行社員 山 田 将 文※継続監査年数については、全員7年以内であるため、記載を省略しております。d.監査業務における補助者の構成公認会計士 9名e.監査法人の選定方針と理由当社の監査法人の選定方法は、「会計監査人の評価及び選定基準策定に関する監査役等の実務指針」(日本監査役協会)に記載されている①品質管理②監査チーム③グループ監査④不正リスクについて十分な体制を整えていることの4点をふまえて監査等委員会の定めた方針に従って選定することとしております。みおぎ監査法人は、それらについて十分な体制を整備しており、当事業年度の監査状況から業務を執行した公認会計士や補助者について十分なリソースを当社に割いていると判断されること、また監査体制について疑義を認められないことから当監査法人を選定しております。また、会計監査人の職務の執行に支障がある場合等、その必要があると判断した場合及び会計監査人が会社法第340条第1項各号に定める項目に該当すると認められる場合を解任、又は不再任の決定の方針としております。f.監査等委員及び監査等委員会による監査法人の評価監査等委員は、会計監査人みおぎ監査法人について、監査チームから資料を受領するとともに説明を受け、独立性や会計監査人の職務の適正を確保する体制等について問題がないことを確認しております。また、監査計画、監査報酬及び監査等委員とのコミュニケーションについても問題がないことを確認しております。さらに、監査上の重要な論点についても十分な説明を受けていることから、監査等委員及び監査等委員会は、みおぎ監査法人に問題はなく、同法人が提出した監査結果は相当であると評価しております。 ④ 監査報酬の内容等a.監査公認会計士等に対する報酬前事業年度当事業年度監査証明業務に基づく報酬(千円)非監査業務に基づく報酬(千円)監査証明業務に基づく報酬(千円)非監査業務に基づく報酬(千円)24,000―25,500― b.監査公認会計士等と同一のネットワークに対する報酬(a.を除く)該当事項はありません。c.その他の重要な監査証明業務に基づく報酬の内容該当事項はありません。d.監査報酬の決定方針当社の監査公認会計士等に対する監査報酬は、監査日数、当社の規模及び業務の特性等の要素を勘案し、監査等委員会の同意のもと適切に決定する方針です。e.監査等委員会が会計監査人の報酬等に同意した理由監査等委員会は、取締役、社内関係部署及び会計監査人からの必要な資料の入手や報告をもとに、会計監査人の監査計画の内容、会計監査の職務執行状況及び報酬見積の算出根拠等を確認し、十分な監査を実施する為に必要な額か、合理的な範囲であるか等について検討した結果、会計監査人の報酬等の金額について同意を行っております。
株式の保有状況24字
(5) 【株式の保有状況】該当事項はありません。
沿革2,461字
2 【沿革】当社は、富士通株式会社及び国立大学法人東京大学との産学共同の開発体制の下で、量子ドットレーザ技術開発の先駆者であった当社創業者の菅原充によって、富士通株式会社及び三井物産株式会社の両社のベンチャーキャピタル資金を活用して、富士通株式会社の量子ドットレーザ技術に基づく光デバイスのベンチャー企業として2006年4月に設立されました。年月事項2006年4月富士通株式会社と三井物産株式会社のベンチャーキャピタル資金を活用して、富士通株式会社の量子ドットレーザ(※1)技術に基づく光デバイスのベンチャー企業として、東京都千代田区に株式会社QDレーザ(資本金10,020千円)を設立2006年6月国立大学法人東京大学と「量子ドットの結晶成長技術(※2)に関する研究」で共同研究契約締結2010年4月業務拡大に伴い、本社を神奈川県川崎市川崎区に移転2010年9月光通信用1240-1310nm 量子ドットレーザを世界で初めて実用量産化し、QLF1339シリーズとして商品化2011年4月単一モード発振特性(※3)に優れた1030-1180nm 材料加工・センサ用DFBレーザをQLD106xシリーズとして商品化640-785nm 高出力レーザ(モニタPD付き)をQLF063xシリーズとして商品化2012年1月ISO9001認証取得2013年3月532, 561, 594nm 小型可視レーザモジュールをQLD0593シリーズとして商品化2014年2月1064nm 400mWのDFBレーザモジュール(※4)開発2014年4月波長1μm帯DFBレーザモジュール搭載ピコ秒パルスドライバーボードを商品化2015年9月臨床試験実施の目的で、ドイツエッセン市に非連結子会社QD Laser Deutschland GmbH(資本金25,000EUR)を設立2018年7月網膜走査型レーザアイウェア「RETISSA Display」販売開始2019年10月網膜走査型レーザアイウェア「RETISSA DisplayⅡ」発表・受注開始2019年12月網膜走査型レーザアイウェア「RETISSA DisplayⅡ」販売開始2020年1月網膜走査型レーザアイウェア「RETISSA メディカル」が新医療機器として製造販売承認を取得2021年2月東京証券取引所マザーズ市場に株式を上場2021年3月医療機器 網膜走査型レーザアイウェア「RETISSA メディカル」販売開始2021年10月バイオメディカル用4波長集積光源を小型マルチカラーレーザとして商品化2022年1月当社の走査型網膜投影デバイスの画像品質全般の評価方法がIEC 62906-5-5:2022として発行2022年4月東京証券取引所の市場区分の見直しによりマザーズ市場からグロース市場へ移行2022年8月網膜投影製品の販売目的で、米国デラウェア州に非連結子会社QD Laser America,Inc.(資本金10,000USD)を設立2023年3月網膜投影型ビューファインダー「RETISSA NEOVIEWER」、網膜投影型拡大読書器「RETISSA ON HAND」国内販売開始2023年7月網膜投影型ビューファインダー「RETISSA NEOVIEWER」米国販売開始2024年3月網膜投影型拡大読書器「RETISSA ON HAND」米国販売開始2024年10月CEATEC2024にてアイトラッキング技術搭載レーザアイウェアを公開2024年10月オールインワン小型可視レーザ「Lantana」受注開始2025年10月眼のセルフチェック機器 MEOCHECK NEOの販売開始2026年4月事業内容拡大に合わせ視覚情報デバイス事業部名をレーザ・オプティカルソリューション事業部(英語名:Laser & Optical Solutions Division)へ変更2026年4月本社を川崎市川崎区から横浜市戸塚区へ移転2026年5月民生機器としてスマートフォン装着型網膜投影機器RETISSA VIEWCLEARのテストマーケティング開始 本項「2 沿革」にて使用しております用語の定義について以下に記します。No用語用語定義1量子ドットレーザ量子ドットレーザは、半導体レーザの活性層(発光部)に半導体のナノサイズの微結晶である量子ドットを使用したレーザです。温度安定性に優れ(-40℃から120℃の範囲でレーザ動作特性が殆ど変化しません)、高温にて動作可能です(200℃以上でも動作します)。波長1300nm帯でレーザ発振するためデータ通信用に用いられます。2結晶成長技術半導体結晶を半導体基板上に成長させる技術で、当社はその中でも分子線エピタキシー法(MBE法:Molecular Beam Epitaxy)を採用しております。このMBE法では、ヒ素、ガリウム、インジウム等の原料をセルで加熱し、その分子線を基板に到達させて結晶成長を行っております。この結晶成長が、宇宙空間と同等の極めて高い真空の炉の中で行われるため、純度の高い、原子のレベルで精密な半導体結晶を成長することができます。3単一モード発振特性DFB(分布帰還型:Distributed Feedback)レーザの発振波長は単一モードになります。このレーザの波長特性を単一モード発振特性といっております。ファイバレーザの種光として利用される1064nm DFBレーザの単一モード特性は、希土類をドープした光ファイバの増幅波長に合わせるために使用されます。4DFBレーザ(モジュール)DFBレーザとはDFB(分布帰還型:Distributed Feedback)レーザの事で、半導体レーザ内部に回折格子を設けて、単一波長でレーザ発振することを可能としたレーザです。ファイバレーザの種光のように狭い波長域に光出力を集中させる必要がある用途に適します。モジュールはそのレーザをユニット化したものです。
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2027年3月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(非連結)決算短信 · 15:40
PDF2027年3月期 第1四半期決算説明資料決算説明資料 · 15:40
PDF特別損失の計上に関するお知らせその他 · 15:40
PDF譲渡制限付株式報酬としての新株式発行割当完了に関するお知らせその他 · 15:30
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